●概要
2010年6月にまず1.5リッターのFF車がデビューしました。
5カ月後の11月に1.6リッターターボのFF車と4WD車が追加されました。
今回はアルミホイール、オートエアコン、売りの一つであるインテリジェントコントロールディスプレイ等を標準装備した、売れ筋(1.5の初期の売り上げの98%を占めた)の1.5リッターRXに試乗しました。
ちなみに車名の「ジューク(Juke)」とは英語で「フットボールなどのスポーツで、フェイントをかけるなどしてディフェンスをかわす」の意味だそうです。
そこから「このクルマのもつ機敏さと、乗る人が仕事やプライベートで日々チャレンジする前向きさをイメージして命名した」といいますが・・。
スタイル★★★★
09年3月のジュネーブに出品した「カザーナ(Qazana)」がその起源ですね。
ボディサイズは全長4135mm×全幅1765mm×全高1565m。
全長はティーダより短く、全高も大差ないですが。
特異なのは全幅が1765mmもあること。
顔はフォグランプみたいに見える丸いのがヘッドライトで、ヘッドライトみたいに見えるボンネット上のものがポジションランプというのが面白いです。
ちょっとプジョーっぽい感じですね。
丸い方のヘッドライトは昔風にギザギザのカットになっていますがこれはプロジェクター風に仕上げて欲しかったですね。
そうすればもっとSFチックと言うかジャパニーズ・アニメチックで良かったと思います。
後ろ姿は、思い切り湾曲させた小振りのリアウインドウとブーメラン型のリアコンビライトで、まさに現行フェアレディZ風です。
Cピラーを意識させない処理は147以来アルファが得意する処理ですね。
そういえば先のヘッドライトではありませんが、ちょっとレトロチックでミケロッティぽい感じもあります。
あと残念なのはココまでするならリアドアもカザーナのまま観音開きで残して欲しかったですね。
内装★★★
内装も外観同様大きく湾曲したイメージに統一されています。
赤いメタリック塗装が施されたセンターコンソールのモチーフは、オートバイの燃料タンクという事。
スズキやホンダは先を越された?フードの付いた2眼メーターもオートバイがイメージです。
なかなか意図は面白いのですが、 質感は流石に安っぽいです。
マットな質感の樹脂パネルはウエットスーツをイメージしたとのことで、シート地もよく見ると、魚の鱗(ウロコ)っぽい幾何学模様で凝っているのですが言われないと分かりません。
また、フィン(足ひれ)をイメージしたというドアアームレスト部のデザインも言われないと分かりません。
リアシートは実車に乗るまでは狭そうだなと思っていましたが、意外にも大丈夫でした。
高さが効いて狭さは感じないし、乗車姿勢もちゃんとしています。座り心地も悪くありませんし、ちょっと暗い洞窟に収まったみたいで居心地も悪くありません。
また今回目新しいのはマルチ表示を可能とした「インテリジェントコントロールディスプレイ」でしょうか。
センターコンソールの操作パネル一つで、エアコン操作とドライブモードの切り替え操作を行うものです。
ドライブモードに切り替え、「ノーマル」を選べばカラー液晶のディスプレイにはエンジントルク&電圧を表示し、スポーツ」を選べばエンジンパワー、「エコ」を選べばエコ運転度を表示します。
またどのモードでも、エコ情報(平均燃費の履歴など)を呼び出すことが可能です。
ただ、弱点はディスプレイ自体がインパネ最も下にあり、運転中に見えないことです。
何でこんな位置に追いやってしまったのかまったく疑問です。