日産 nissan 佐藤 広行 セレナ 試乗 日産 ぶれてる、大企業病? クラス一のセールスを誇るミニバンで、日産にとって重要なモデルです。 もっと力を入れてもてもいいはずですが、フルチェンジをしたという印象が薄いですね。 そう、大きな技術革新もなければ提案も無い。 ルーティンのモデルチェンジというか、モデルチェンジのためのモデルチェンジ。 誰かがリーダーシップをもってこんなクルマを提案したいという主張が無い。 大企業病というか民主党政権というか。。 ●概要 昨年の11月にフルチェンジした4代目ですね。 トヨタのノア&ヴォクシー、ホンダのステップワゴン、マツダ・ビアンテ、三菱・デリカD5、輸入車ではシトロエンC4ピカソなどがライバルです。 OEMではスズキにランディとして供給されています。 スタイル★★ 先代はボクシーなフォルムでヒットしました。 このクラスではノア&ヴォクシーやステップワゴンもそうですが、1ミリも無駄にしないという姿勢を表明するスクエアなスタイルが定石でしょう。 先代がヒットしたのもその視覚的な分かりやすさからです。 それがどうしたことでしょう!新型ではAピラーを寝かせて、ベルトラインもウェッジシェイプを強調しています。 垂直ラインが無く安定感がありません。 ならばスポーティー&乗用車チックに行くのかと思えば、全体としては妙に直線基調です。 もう何がしたいのかまったく分かりません。 挙句フロントにはメッキぎらぎらの悪趣味なグリルが与えられています。 ボディカラーの設定もどうでもいいような色しかありません。 若いユーザーに迎合しただけのなんとも日本的なスタイルです。 内装★★ 内装の生地や色使いは相変わらす安っぽいですね。 私はこの手のデザインを見るとニトリのソファーを思い出します。 ニトリは安物と分かって買うからいいのですが、こちらは微妙に高そうに見せて騙してます。 長く座っているとシートクッションが潰れてきます。 視界を良くする為に三角窓が与えられたせっかくのAピラーも結局ドアミラーのステーでブラックアウトされています。 ここは2分割の細いステーにして視界を確保するなどしないと意味が無いですね。 このAピラー、デザイナーはC4ピカソを参考にしたなんて言っていますが、どこを見たらこうなるのでしょうか? センスや本質はまったく理解できなかったようです。 カップホルダーや小物入れの数だけが重要だったようです。 インパネも今回からは流行の?ステアリングの上から見るタイプになっています。 スタイルのロジックからするとこれまた矛盾するポジションです。 デザインもセンターコンソールなどは直線的なのに、メーターナセルだけは笑うセールスマンの喪黒福蔵みたいな形になっちゃっています。 何とか洒落っ気を与えたくてそこだけ頑張りましたみたいな感じでもう悲しくなります。 エンジン★★☆ エンジンは直4、DOHC16バルブ147ps/5600rpm、21.4kgm/4400rpm&CVTの一本です。 そこそこ静かですが、ダルなCVTがドライブの楽しみを大いにスポイルしています。 直噴なのにトルクの薄いエンジンと、滑るCVTのコンビでなんともボヤけた走りです。 VWの1.4TFSIと比べるともう嫌になる程の差があります。 だってVWは1.4でエルグラ級のシャランを綺麗に走らせます。 技術の日産はもう遠い過去の話のようです。 足回り★★★ プラットフォームはラフェスタの焼き直しですからこの重量に対してキャパはありません。 低級音こそたてませんが、このやわなボディが走りを、もやっと曖昧なものにしています。 まあのんびり走るには不満は無いですが、どこまでも身を任せられる安心感もありません。 日本車でもデリカD5やビアンテと乗り比べれば誰でも判るくらいの違いがあります。 ところか普通のお客さんがディーラーでこれだけちょい乗り試乗するとまあまあかと思ってしまいます。 街乗りだったら私だって特に気になるところが見つかりませんでしたから。 でも注意深く観察するとちょっとしたギャップでFサスが捩れ、ステアリングは修正舵を必要とします。 せめてボディと取り付けが捩れなければ次の動きの予想が付くのですが、全てが甘いので、どっちにとっちらかるか分かりません。 少し道が荒れていたり飛ばしたりすると、とたんに不安になります。 もう全てのマージンが低く設定されているのが透けて見えます。 総評★★☆ このクルマ、オプションが多くナビやサンルーフ、サイドエアバックなどを付けていたらすぐに300万超えちゃうんですね!そう思うと安くもない。 日産としては美味しいモデルです。 確かにそこそこ便利で、そこそこの走りもします。 でもクルマ好きは1ヶ月で飽きると思います。 前回少し書きましたが、とにかく乗り味がまったく印象に残らないのです。 どういうクルマを作りたかったのかまったく伝わってこない。 まあ家族との会話がこのクルマのドライブなのかもしれませんが、、幸せな家庭の無い人は間違っても買ってはいけません。 クルマと語り合いたい人にはC4ピカソやトゥーランの方が100倍愛せます。 【スペック】ハイウェイスター:全長×全幅×全高=4770×1735×1865mm/ホイールベース=2860mm/車重=1630kg/駆動方式=FF/2リッター直4DOHC16バルブ(147ps/5600rpm、21.4kgm/4400rpm)/価格=249万9000円(オプション:SRSカーテンエアバッグシステム&運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム=9万4500円) ↓↓↓もっと詳しいクルマ買取テクニックを知りたかったら↓↓↓ ↓↓↓もっと詳しい中古車を探すテクニックを知りたかったら↓↓↓ ↓↓↓もっと詳しい自動車保険を安くするテクニックを知りたかったら↓↓↓