NEW7に乗ったついでにX5も試してみました。
旧型の特に後席の乗り心地の酷さといったらとてもプレミアムブランドではなかったのですが、果たして改善されたのでしょうか?
●概要
初代は2000年のデビューです。
オンを重視したプレミアムスポーツSUVのはしりですね。
後に「ポルシェ・カイエン」「フォルクスワーゲン・トゥアレグ」「アウディQ7」などが、フォロワーとして登場したのはご存知の通りです。
この2代目は2007年のデビューです。
セダン系と同様にアクティブステアリングやランフラットなどが標準装備されました。
旧型に比べて全長で195mm、全幅で65mm拡大したボディはオプションで3列シートが選べるようになりました。
スタイル★★★
フロントのデザインは丸みを帯び、ぼってりした印象になりました。
ますますブタっぽいというか、全体にマッチョ系の筋肉が付いたようなスタイルになってしまいました。
まあそれなりに高級感はありますし、どこから見てもBMWと分かるのは見事ですが、あまりカッコイイとは思えないのが、残念なところです。
内装★★★
ダッシュやシートなどセダンと同じテイストで特にSUVらしい演出はありません。
高級感はありますが、新鮮味に欠けるともいえます。
7と同じコンフォートシートは選びたいオプションです。
BMWに共通するシフトは慣れないと使い辛いですね。
7もですがわざわざフロアに付けるなら直感的に使える物にしてもらいたいです。
これだけ慣れを要するなら、ダッシュにもっていってセンターにはカップホルダーでも付けてくれた方がよかったと思います。
本格的にオフを攻めるクルマでもないことですし・・。
エンジン★★★☆
3.0リッターエンジンは、最高出力272ps/6650rpm、最大トルク32.1kgm/2750rpmというスペックでこの種のクルマとしてなかなかにハイチューンなのはBMWらしいところです。
パフォーマンスに特に不足はありませんが、2.2トンを超えるボディですから、やはり知ってしまうとV8,4.4リッターの方が楽しめます。
足回り★★★
アクティブステアリングは大きくなったボディをカバーしてあまりあります。
視界の良さもあってサイズの割りに非常に扱いやすいです。
ただ乗り心地はまだまだです。
キモのランフラットを履きこなせていません。
確かに先代より角は丸くなっていますが、細かな路面の不整は常に伝え、フラットとは程遠い乗り心地です。
VWなら許せてもプレミアムブランドとしては期待値以下です。
乗り心地はトゥアレグの方が遥かにいいですし、クラス下のQ5でもアウディドライブセレクトで遥かにディープで高級な乗り心地を提供します。
やはりこの重量と車高をスポーティーに走らせるという矛盾をカバーするには、エアサスや可変減衰などのデバイスが必要ではないでしょうか?
40万円のオプションのアダプティブ・ドライブは必需品です。
総合評価★★★
4.4&アダプティブ・ドライブであれば大分印象は変わったと思います。
まあそうすると200万以上高くなって、X6と変わらなくなるのですが・・。
というわけでこのクラスのベストはいまだにVWトゥアレグだと思います。
値段もX5より200万以上安いのですから。