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SL63 AMG メルセデスベンツ 試乗 Mercedes Benz SL-Class

ちょっとアンバランス?!
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今回は友人のリクエストでガルウイングのSLSに乗ろうと色々あたっていたのですが、モデル末期という事もあってどうしても大阪で試乗できるクルマが無いというので、まだ乗っていなかったSL63AMGに乗ってみることにしました。

 

現行モデルは11年ぶりにフルモデルチェンジを果たした6代目ですね。

このAMGモデルは昨年の8月発売です。

 

 

スタイル★★★★

 

ボディーシェルはアルミ製でその重量は僅か254kg!

スチールで製造した場合と比較して110kgも軽いそうですから正にスーパーライトですね。

 

スタイルも随分シェイプされた印象ですね。

先代のマイナー辺りから明確で丸からエッジの立った角へと現代的に変化しています。

 

ただ一見弟分の「SLKに似てきちゃったかなぁー」と言う意見も少なくないですね。
トップモデルたる威厳のようなものはあまり感じらせません。

 

ただその分カジュアルに使えそうな雰囲気はあります。

まあ個人的には十分にメルセデスしている事と現代的に明瞭である事で4つ★としました。

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内装★★★★

 

結論から言ってこのクラスに相応しい質感を持っています。

つまりロールスやベントレー、アストンあたりと比べなければ文句は無いと言うレベルです。

 

もちろんオープンの装備は満載ですね。

 

ヘッドレストから温風が吹き出す「エアスカーフ」と「電動ドラフトストップ」のおかげで室内は冬でも快適です。

特徴的な形状のAMGのシフトゲートはポジションが、「R」「N」「D」しかありません。
シフトはパドルで行うわけです。

 

便利なのはリアフォグランプ下部に足を近づけるだけでトランクを開閉できる「ハンズフリーアクセス」が新たに採用されています。

 

また高級ホテルのバスルームのようにスイッチひとつでガラスの濃淡を変えられる「マジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフ」も新しい(30万円)オプションですね。

 

シートはAMGデザインのメモリー付きパワーシートです。

ナッパレザーを使用し、シートヒーター、ベンチレーター、マッサージ機能、エアスカーフなどが備わります。

 

面白いのはアウト側のサイドサポートを自動で締める機能が付いている事です。

これによって直線ではゆったりコーナーではしっかりを自動で切り替えてくれます。

反応は多少ゆっくりしていますので、S時の切り返しでは間に合わないかもしれませんが高速コーナーなどで有効でしょう。

 

ちなみにダッシュボード上の時計はもちろんIWCです。

 

 

エンジン・ミッション★★★★

 

2011年デビューのユニットです。

 

AMGとはいえ時代の要求には背けません。

それまでの6.2からダウンサイジングターボ化され、アイドルストップさえ備えます。

 

筒内直接噴射を採り入れた燃費指向で圧縮比は自然吸気並みの10.0です。

5.5リッターV8ツインターボのアウトプットは、最高出力537ps/5250-5750rpm、最大トルク81.6kgm/2000-4500rpm、この試乗車にはAMGパフォーマンスパッケージ装着車でパワーは、標準モデルに比べ最高出力が27psアップの564ps、最大トルクは10.2kgmアップの91.8kgmを発生します。

 

このパワーに先代型より100kg以上軽い1880kgという車重ですからそのパフォーマンスは推して知るべしです。

 

ターボと言う事もあって、高回転に突入すると2次加速度的に勢いを増しちょっと並の人間の感覚では制御不能になります。

まるでジェットコースターにロケットエンジンでもつけたかのような加速は予想以上のスクランブルで、もはや楽しいと言うレベルではありません。

 

タイミングによってはアクセルを戻してもちょっとイっちゃう感があります。やばいです。

つまりよほど広い直線で無いと試すのもはばかれます。

 

音はいつもの低音迫力系のAMGですが、Eなどと比べると少しマイルドです。

乾いた自然吸気のM156とも違ってちょっとくぐもった感じです。

 

まあこれはラグジュアリーモデル故のセットでしょう。

 

個人的にはせっかくのオープンなのだからもっと乾いた突き抜ける感じの咆哮が欲しいと思いました。

 

正直、私は新生代のAMGの音にあまり魅力を感じないのですね。

腹の底に響く重低音は確かに迫力はありますが、以前のNAに比べるとどこか人工的な音に感じます。

 

オープンだからこそ音質にはこだわって欲しいです。

同じ低音でもアストンほどのアコーステック感が無いのです。

 

アストンを本物の楽器とすればAMGのそれはシンセサイザーですね。

この価格のクルマにしてはちょっと芸術性に欠ける音と思います。

 

 

足回り★★★☆

 

今回の試乗車は乗り心地も解せない部分がありました。

つまりランフラットかと思うほどトレッドの当たりが硬く細かな振動をコツコツと伝えてくるのです。

 

これまで経験したSLではこれはありえないことです。

経験上SLは数あるメルセデスのラインの中でもCLSなどと並んで乗り心地のレベルの高いモデルのはずです。

 

またステアリングフィールもイマイチでした。

中立付近で手応えが薄く、リラックスできません。

景色を楽しみながら流すにはもっとどっしりとしたセンターを出して欲しいです。

 

もちろんそれは電動でやるのではなく、メカニカルなキャスターアクションでやってほしいです。

まあ最悪分からなければいいですが・・。

 

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総評★★★☆

 

今回、僅かに秋めいて来た街中をオープンで走らせて「いいな」と思ったのは、やはりオープンにすると「クルマを運転している」実感が強く感じられることですね。

 

そしてこのSLがいいのはオープンにしても適度に外界から守ってくれる事です。

 

サイドウィンドウを立て電動ドラフトストップを上げると、ドライバーはほぼ風からは守られます。

 

天空の露天風呂に浸かったような心地良さと、それでも変わり行く空気の温度や、木々の香り、そして望めば野太いエンジン音も楽しめます。

それでも私はこのボディにAMGはツゥーマッチというかあまり似つかわしくないなと思っていました。

 

自動車の王様メルセデスのしかもハイグレードモデルのSL63AMGをつかまえてこの評価はなんだと思われるかもしれませんが、新しいAMGの157ユニットに優雅なSLのボディはあまり合っているようには思えませんでした。

 

つまりオープンドライブを楽しむならより静かで乗り心地のいいSL550の方がいいと思ったのですね。

私の中では今だAMGといえばC63やSLSのあの乾いた156ユニットが忘れられないのかもしれません。

 

 

 

【スペック】全長×全幅×全高=4645×1875×1310mm/ホイールベース=2585mm/車重=1880kg/駆動方式=FR/5.5リッターV8DOHC32バルブターボ(564ps/5500rpm、91.8kgm/2250-3750rpm)/価格=1980万円(テスト車=2245万円

 

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