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CT200h Fスポーツ 試乗 レクサス 

シャーシとのギャップが大きすぎる

ct1

今年1月の発売ですね。いわゆるプレミアム・Cセグで「アウディA3」や「BMW1シリーズ」「VWゴルフ」などがライバルですが、ハイブリッドであることが特徴です。

ちなみに車名の「CT」とは“Creative Touring”の意味だそうですが果たして・・。

  • スタイル★★☆
    コンセプトカー時代のエグさこそ抑えられたものの、まだまだ無駄なラインが多くて装飾過多なデザインですね。

    特にフロントフリルやバンパーは様々な方向からのラインが入り乱れ、いったい何がしたいのか分かりません。

  •  

    そのフロントからの全体のプロポーションもHBなのに若々しさは無く、角ばったデザインからセダンと見紛うほどです。

    サイドプロモーションはロングノーズ・ロングルーフでショートワゴン風ですね。

  • キャラクターラインでウエッジシェイプを強調していますが、胴長な印象は拭えません。

    リアウインドウはサイドまでガラスが回り込んでいるように見える流行のタイプです。

    塗装の質の高さや、巧みなLED使い等で、かろうじてレクサス・ブランドを保っていますが、なんとも微妙なデザインです。

     

    内装★★★
    一方内装は外装よりマシです。

    つまりシンプルな横のストレート基調で品質感もレクサスの上級モデルに見劣りしません。

    奥行きなどもどぎつくなく欧州者にはない独自のテイストがあります。

  •  

    つまりハイテク感や清潔感も含めてレクサスらしさを感じさせるデザインになっています。

    またRXシリーズやHS250hに続いての採用されるリモートタッチですがこの操作フィールも軽く高級感があります。

    オプションですがバンブー(高知産の竹)のパネル(3万1500円)もこのクラスでは珍しく色調もセンスのいいものです。

    ポジションは低くスポーティな割りに見晴らしも良く、乗り降りもしやすいですね。

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    リアも広さ自体はクラスの標準的なものですが、ドリンクホルダーや後席アームレストがないのに3名分のヘッドレストと3点式シートベルトを備える点は好感が持てます。

    ただこのFスポーツの布シートはいけません。

  •  

    革がいいというわけではありませんが、この安物のモーフのような素材といい、単に真っ赤な色といい高級感を殺いでいます。

    ここだけインテRのように頑張っちゃっている感じです。

  •  

    エンジン・ミッション★★
    ハイブリッドシステムは、プリウスと同じですね。

    アトキンソンサイクルの1.8リッター直4(99ps、14.5kgm)にモーター(82ps、21.1kgm)のコンビ。

    ニッケル水素電池で、システム出力136psというやつです。

  •  

    セッティングは変えてありますが、予想通りというかプリウス同様エコモードは使い物になりません。

    つまり燃費スペシャルで全く加速しないので後ろのクルマに迷惑になります。

    ノーマルモードの走りやすさは流石にプリウスよりマシです。

  •  

    アルミ製のボンネットやテールゲート、そして高張力鋼板の拡大でなどプレミアムカーらしくコストを掛けかなり軽く仕上がっているのも効いています。

    それでもBMWの1シリーズなどと比べてはいけません。

  •  

    「ミーミー・ガーガー」とかなり悲惨な音をたてるだけで加速はのんびりしたものです。

    また最後の砦のスポーツモードですが、これまた加速自体なんの改善も見られません。

    エンブレの効きが甘いのも気になります。

  •  

    美点は燃費のいいこと指定燃料がレギュラーでいいところぐらいでしょうか?
    モーターでゆるゆる走っている時の静粛性以外、このパワーユニットにプレミアムを感じる部分はありません。

  •  

    足回り★★★★
    ノーマルでも随分しっかりとした足ですが、このFスポーツはさらに引き締められていてシャーシのポテンシャルは非常に高いものがあります。

    おそらく280psは余裕で吸収するでしょう。

  •  

    明らかなオーバーシャーシです。

     確かに「シャーシはエンジンより速く」というのはメルセデスの名言ですが、これほどになると逆にエンジンがしょぼく感じていけません。

    バランスは明らかにノーマルが上です。

  •  

    つまりこのFスポーツの存在意義は今のところはっきり言ってまったくありません。

    将来本当のCTFが出る時に初めて役に立つものです。

    今の段階でユーザーにテストさせてはいけません。

    とにかくこのパワーなら何をしてもフラットで破綻をきたす事はありません。

  • 45タイヤのグリップも十分でこれなら上りのコーナーなどでは横滑り防止装置が働く前にフロントのスクラブ抵抗で失速してしまうのではないでしょうか?

    標準車以外のグレードで前後サスペンションに装着される「パフォーマンスダンパー」(ストラットタワーバーに似たボディ剛性強化パーツ、油圧ダンパーを内蔵し、振動や入力を減衰する)も効果を発揮しているようで乗り心地も悪くありません。

  •  

    もちろんノーマルより硬く周期の速い揺れもありますが、このボディコントロールからするとその代償は小さい方です。

    しかしノーマルの方が現状のパワーでは乗り心地も良く楽しめます。

    CTを選ぶならFスポーツは忘れましょう。

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    総評★★
    とにかくこのクラスに400万も払うならBMW1シリーズやゴルフGTiの方が遥かに楽しめます。

    CTの優位はハイブリッドによる燃費だけです。

    しかしプレミアムカーを買う人がそこにこだわるとも思えません。

    つまりこのクルマを買う人のイメージがつかめません。

  •  

    LSに乗るお父さんが、ディーラーの営業に勧められて、奥さんや子供に買ってあげるぐらいしか思い浮かびません。

    または予算がないけどどうしてもレクサスが欲しい人。

  •  

    ハイブリットカーもこれだけ増えてくると、その存在だけでプレミアムだった時代とは違います。

    つまりレクサスならせめてLS600hやRX450hなどのようにプレミアムカーに相応しいハイブリッドにしなくてはいけません。

    いくらなんでもプリウスに毛の生えた程度の色気のないパワーユニットに400万は払えません。

    せめて音色だけでもチューニングできなかったものでしょうか?

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    スペック: 全長×全幅×全高=4320×1765×1460mm/ホイールベース=2600mm/車重=1440kg/駆動方式=FF/1.8リッター直4DOHC16バルブ(99ps/5200rpm、14.5kgm/4000rpm)+交流同期電動機(82ps、21.1kgm)価格=405万円

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