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リーフ G 日産 試乗

リーフ G 日産  (406万350円)
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 「自然すぎて新しさを感じにくい」

  • この時期、創刊号に相応しいクルマとなればこれしかないでしょ?なんといっても世界初の量産型電気自動車です。

    ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーに輝くなど、話題にも事欠きません。

    震災でガソリンが無くなってもリーフなら走れます。

    「この電力不足の時に何を不謹慎な!」と言われるかもしれませんが、深夜の余っている電力を使えば大丈夫です。

    なんせ電気は取っておけないらしく、余った電気は捨ててしまうそうです。

    現在、東電の発電量3400万kwに対し深夜は2500万kwも使っていないのです。

     

    ●概要

    高効率リチウムイオンバッテリー&高トルク三相交流同期電気モーターのコンビですね。

    JC08モードで走行可能距離はフル充電200km。

    充電時間は、200ボルトの急速充電の場合は容量80%までなら約30分で充電できます。

    また携帯電話やパソコンからのバッテリー状態の管理や、エアコンの操作が可能なEV専用情報通信システムなど、最新のデバイスも装備されます。

     

    スタイル★★★★

    最初はEVの新しさが無いかなあというか、なんだかコンセプトカーのような未完成さを感じていました。

    でも少し慣れてみると、これが新しさと言うか、素の潔さクリーンさのようなものを感じるようになりました。

    のめっとしたフロントマスクはウーパールーパーと言うか、どこか得体の知れない深海魚系です。

    ちょっとカバとかバクとかスナフキンのようにも見えます?どんなんや!?

     

    クリアテールが与えられたリアのアピアランスもキュッと引き締まっていてなかなかキュートです。

    航続距離の短さもなんだか餌を与えないといけないペットみたいで妙に愛着がわくタイプかもしれません。ホワイトやアクアブルーなど明るいカラーの似合うクルマです。

     

    内装★★★

  • 一方、少し残念なのが内装です。

    ダッシュの質感やホワイトベースの明るいカラーはいいのですが、シートのデザインだけが普通で、どこか不釣合いです。

    これでもう少しシートのデザインが未来的だったらこのクルマの魅力は大いに高まることでしょう。

     

    また、これだけの価格のクルマにもかかわらず皮巻きのステアリングが用意されないのも残念です。

    やはり直接手に触れる部分はクルマの乗り味に大いに影響します。 

     

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 モーター★★★☆

  • 試乗時の走行可能距離は172kmを示していました。

    驚くのは少し走るとすぐに140kmぐらいまで減ってしまうことです。

    でもここからは下りでエンジンブレーキ?などを上手く使えば逆に回生して生き返ったりします。

    バッテリー容量は24kwh、電費は7.5km/kwhといったところでしょうか?大体140kmぐらいは普通に走れます。

    まあこれがヒーターやエアコンを使うと100kmぐらいまで落ちることもあると思いますが、そんな時は正確なメーターと最寄の充電所を表示するよく出来たナビがフォローしてくれます。
     
    走った感じですが、これがまったく自然です。

    出足が意図的に遅く(スムーズに)セッティングされているのが、クルマ好きには少し物足りないです。

    しかし一般的にはこれが乗りやすさに繋がっているとも言えます。

    あらゆる速度域で急激なトルク変動はありませんが、逆にモーターらしいダイレクト感や強力なトルク感には乏しく、新しさを感じません。

    そのあまりの洗練ゆえ、せっかくEVをかったありがたみがパワートレインからは感じられないのが不満ポイントです。

     

    足回り★★★

    試乗車はまったくの新車だったため、まだダンパーの硬さが残っていて細かな振動を伝えました。

    それでも返却時にはかなりスムーズになり当たりも優しくなりました。

    乗り心地はプリウスよりもはっきりといいです。

    タイヤはプリウスと同じ低コロのエコピアですが、その硬さを感じません。

    しかもバッテリーやモーターといった重量物が床下ミッドに搭載されるため、重量感のある安定した走りになっています。

    電動パワステは相変わらずフィールを伝えませんが、このタイヤなら仕方ないかもしれません。

    高速でのニュートラルな特性やグリップレベルの高さは満足です。

    欲をいえばここも普通すぎて特徴が無いことでしょうか?

    ハンドリングは安定しているものの楽しさや個性までは感じられないのが残念なところです。

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総評★★★☆

  • 日産が世界初の量産型EVとしていち早く世界市場に打って出たことは非常に評価できます。

    スタイリングや内装の質感なども流石に日本の一流メーカーの仕事と感じさせます。

    残念なのはあまりに自然すぎて我々クルマ好きが期待する新しいEVなりのドライビングプレジャーがまったく無いことです。

    日産からすれば一般の人に普通に乗れるクルマを目指したわけですからある意味狙い通りなのでしょう。

    でも一般の人でもせっかくEVを買うわけですから、乗り味にもガソリンと違う新しさを期待するのではないでしょうか?

    ガソリンにはガソリンのディーゼルにはディーゼルの乗り味があるから楽しいわけです。

    サウンドも無音を目指したか楽しくないです。

    iMiEVでも「ヒューン」だの「キーン」だの楽しさがあります。

    リーフにもっとタイトでダイレクトなパワートレインと刺激的なサウンドを求めるのは酷でしょうか?

    モーターにはモーターならではの新鮮なプレジャーが欲しいものです。

     

    【スペック】全長×全幅×全高=4445×1770×1545mm/ホイールベース=2700mm/車重=1520kg/駆動方式=FF/交流同期モーター(109ps/2730-9800rpm、28.6kgm/0-2730rpm)/航続距離=200km(JC08モード)

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