1には縁があるのか120、135に続き、116も代車でやってきたのでレポートしておきます。
●概要
Cセグ唯一のFRですね。
50:50の重量配分や、アルミのサスペンション、ランフラットタイヤなどは、BMW定番のコンストラクションです。
2004年のデビューです。116、118、120、130でしたが、今は118が落とされ、2ドアのクーペの135を追加、さらにボディはカブリオレも追加されています。
外観★★★
どこから見てもちゃんとビーエムしてますが、既に1.5世代前のものですね。
まあ面白みはないものの、この5ドアは小さい割りにバランスが取れています。
ただ、流石にクーペはちょっと全長に無理があるようで、中国の輸出用に無理やり作った
日本のハッチバック派生型セダンや共産圏のクルマみたいになっちゃってます。
また、2ドアの135iはマニアには02に似てるなんて言われますが、Cピラーーだけ似てても・・。
という感じです。その点、カブリオレはまだ上手いです。
内装★★
内装は寂しいです。この価格のクルマとしてはどうにも納得がいきません。確かにドイツ車なりのしっかり感はありますが、ドアの内張りやシートマテリアルは、116と言えどもBMWに期待するレベルを下回っています。
黒=スポーティーと言うのもステレオタイプで嫌ですね。
その点、カブリオレは流石に明るいレザーが選べたりしますが・・。
それと、特にドライバーズカーを名乗るならステアリングだけでも革巻きにしてもらいたいところです。
このあたりはプジョーなどは安い価格で随分上手くやっています。
下のグレードでもカラーとセンスでカバーしています。
またセルのスタートボタンやATのマニュアルモードが左ハンドル仕様のままなのもやりにくいですね。
乗り込む度にエンジンキーを左手に持ち替えてハンドルに隠れたキーの穴を探さなくてはなりません。
左手の感覚が鈍いのか、一度でスタートボタンを押せませんでした(まあこれは自分がどんくさいだけですが・・)。
こうしたドライバーのインターフェイスにこだわってこそのプレミアムというか、高級ドライバーズカーだと思うのですが?
エンジン★★☆
1.6リッター、115psのエンジンは高回転までスムーズでパワー感もそこそこなのは流石ですが、これまたBMWに期待するドラマはありません。
120iのところでも書きましたが、なぜか1に載ると2リッターでも精彩を欠きます。320はいいのに?
このあたりも乾いたノートで、スペック以上に軽快に走るラテンのクルマが愛おしくなります。
ちなみに、昔に乗った135は流石にパワフルでスムーズでしたが、これも短時間ではあまりドラマを感じませんでした。
M3の後に乗ったということもあるかもしれませんが・・。
足回り★★☆
とにかく、ゴツゴツした乗り心地がアウトです。
それと重いステアリング。
この2点で小型車の楽しみを完璧にスポイルしてしまっています。
確かにその分、高速安定性は大した物ではあります。
サイズを超えた安定感はアウトバーン育ちそのものですが、日本の市街地には合いません。
安定性はありますが、このサイズでこれだけステアリングが重く、ゴツゴツしていてはチョイ乗りがおっくうになってしまいます。
総合評価★★
やっぱりオヤジは、小型車は軽快な方が好みのようです。
気軽にスイスイーっと付き合いたいものです。
確かに同じグループのMINIも重厚でどっしりとした乗り味ですが、こちらはキャラとして存在の軽さがあって楽しめます。
それがBMWの、しかも116となるといけません。
135ならそれなりの心構えもありますが、116ならスニーカー気分で付き合いたいのですが、内装も暗くどうにもテンションが上がりません。
どうやら今回は相性が悪かったようです。