そんな2代目ですからもちろん期待しました。
それに、このところのVWのハードの出来はずば抜けてますから。
雑誌で見る限り評価もまずまずでした。
しかし、残念ながら今回は初代の感動はありませんでした。
●概要
初代のデビューは02年のパリ、日本は03年7月でした。
その出来の良さもあって、約7年間で累計50万台以上のセールスをあげる大ヒットモデルとなりました。
11年に日本に上陸した新型トゥアレグは、車両重量を先代比10%削減したことがトピックです。
10%といっても、200kg以上になります。サイズは少しアップし、剛性も向上させながら、ホワイトボディで5%。サスはアルミ素材を多用しています。
そして重量で大きいのは、4WDシステムをデフロックやローレンジを備えた従来の「4XMOTION」から、トルセン・トランスファーを用いる「4MOTION」へと変更したことです。本格的にオフを走る人には残念な変更かもしれませんが、軽量化の効果はてきめんです。
本国にはディーゼルもありますが、日本には入りません。V8落とされ、V6 3.6とV6 3.0ターボ+モーターのハイブリットの2種。
価格差は275万です。
スタイル★★★☆
基本フォルムを踏襲しどこから見てもトゥアレグです。
目がすっきり男前になりました。
ゴルフなど、最新のVWに共通するアイコンですね。
全体としては先代のぼってり感を少しシェイプした感じです。
塗装の質も良く見た目の品質感も高いです。
ただ、兄弟車のカイエンほどアグレッシブな変化が無いのは少し残念です。
破綻は無いですが、無難な線でまとめてきた感じです。飽きられなければいいですが。
内装★★★☆
先代はココが売りだったのですが、新型はいまひとつですね。
まず乗り込む時にシートのサイドサポートの硬い部分が当たって痛いのです。
これはトゥーランの廉価版でもそうなのですが、何故かVWは、座面のサイドサポートが硬いです。
40万ほどのレザーを与えればいいのですが、このファブリックは素材自体もVWにしては安っぽいです。
また軽量化の影響か、内装全体の緊張感というかテンション、空気感にイマイチ高級感がありません。
先代はここがポルシェ以上だったのです。
今回は荒れた路面で僅かにぶれを感じます。
個体差かもしれませんが軋み音さえ出ていました。
エンジン★★★★☆
ここは文句なしですね。
3.6のV6はトルクの充実感があり、低速で悠々と走ります。
8速となったATも、しかしシフトビジーな感じもありません。
大きなボディを十分スポーティーに走らせます。
軽量化の恩恵を感じる部分です。
ただアイドリングストップは国産に比べると下手ですね。
止まり方もスタートも振動を感じます。
また止まるとパワステが切れてしまうのも気になります。
そして先代にあったパドルシフトが省かれていることやシフトマナーももう少し洗練させたいところです。
そのあたりが星半分欠けるところです。
足回り★★★
ステアリングもそうですが、足も新車のフリクションが残っていました。
しかしそれにしても少し乗り心地が荒く物足りないです。
ボディ制御は確かにVWのレベルですがどうもギクシャクした感じです。
飛ばすとフロントの追従性も良くなるのですが、先代のしなやかさはありません。