カジュアルオフローダー
このサイズのSUVって便利なんですよね!
街中でも視界が良く、多少の段差でも平気なので扱いやすいですし、荷物もたくさん積めます。
もちろん、いざという時は抜群の走破性を持つわけですから、正にオールマイティーですね。
それにこのエスケープのお気楽なキャラは正に普段の足、ヘインズ&リーバイスです。
スポーツカーのセカンドカーにもいいですね。
●概要
2000年デビュー。もともとマツダのトリビュートと姉妹車ですね。
2006年にフルチェンジ(シャーシは踏襲ですが)され、さらに2008年にフェイスリフトを伴うビッグマイナーを受けています。
エンジンは今回試乗したV6、3.0と直4、2.3の2種です。
スタイル★★★
初代からフラットフォームはマツダ、スタイリングはフォードが担当しています。
2006年で角ばったフロントになったと思ったら今度は一転、ご覧通り丸いフロントが与えられています。
ようは飽きたら角から丸へと言う安易なフェイスリフトに感じてしまいます。
次はまた角になるのかも?
まあ、まあそれでも破綻のないスタイリングです。それにこの手のクルマはそんなにすぐに古くなることはないですね。
内装★★
ここはちょっと古臭いですね。
丸いダッシュボードやステアリングは前のままです。メーターのリングや照明、ウッドパネルなどで誤魔化しています。
シートのデザインも、これも昔からですが、まるでシートの見本のようにまったく平凡なものです。
素材も革ですが、フォードのそれでどうもビニールのように見えてしまいます。
↑ナビがなかったのでミニゴリラ付けました。付け替えが簡単でオヤジのように色々なクルマに乗るには便利です。
エンジン★★
V6は乗用車のエンジンのように線が細くシュンシュン回ります。
特にスムーズなわけでも音がいいわけでもないので困ったものです。
クルマの性格に合っていません。
SUVなのに最大トルクの発生回転数が4700rpm!
豊かな低速トルクでのんびり流すのがアメリカンSUVの醍醐味というものです。
これならいっそのこと2.3に鞭打ってトコトコ走る方が諦めも付くというものです。
2.3との価格差70万円はサンルーフや革シートを差し引いても高いと思います。
↑トーラスなどにも使われているV6、3.0は203ps/6000rpm
足回り★★★
乗り心地はいい方です。
大容量のブッシュで「ボヨンボヨン」と段差を乗り越えるのはフォードのというか、アメリカンSUVのいい味出してます。
悪路でもアゴを出しませんし、ステアリングのキックバックも少ない方です。
ただ高速での直進安定性はいまひとつです。通常ほぼFFとなるトルク配分も影響しているのでしょう。せっかくの4WDのメリットが感じられません。この辺りはフリーランダーやX3といったプレミアムブランドにかないません。これから登場するアウディQ5やVW・ティグアンにも苦戦を強いられるでしょう。まあそれらより随分安いですが・・。
高速では乗り心地もデッドスムーズとはいきません。
常に細かなザラツキが感じられます。
デニムの風合いです。
CR-Vや新エクストレイルほどスムーズではありません。
ただコーナーは非常に安定しています。
ロールスピードも良くチェックされ、タイヤを鳴らす程度のコーナリングはまったくコワくありません。前後輪の張り出しもバランスが良く定常旋回ではほぼニュートラルな特性を示します。
総合評価★★★
それでもこのクルマのキャラは嫌いになれません。
普段着のジーンズかスニーカーと思えばこれほど気楽なクルマもなかなかありません。
多少、傷付いても気になりません。
そういう意味でも2.3の方がベストチョイスだと思います。
↑235/70-16のBSデューラー。オンよりのタイヤですね。2.3は215になります。
↑重いテールゲートは女性には辛いでしょう。これなら横開きの方が使いやすいと思いますが? 使いやすいガラスハッチは救いです。