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フィエスタ 1.0 エコブースト 試乗 フォード

日本のリッターカーがおもちゃに見える?
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2月1日に発売されたばかりのフィエスタに乗ってきました。

日本では10年ぶりの新型デビューということでディーラーは盛況でしたね。

まあ販売拠点が少ないので集中するということもありますが、フォードの試乗で待ち時間があるのは珍しいです。

 

スタイル★★★★

 

端正な雰囲気だった先代と打って変わってアグレッシブなスタイルになっています。

フォルムは典型的なウエッジシェイプで特にサイドから見るとその明快さが極まります。

 

フロントはかつて資本関係のあった、アストン・マーティンのように大きく口を開けたデザインです。

小さなフィエスタでやると大きく口を開けて餌を求める深海魚のようでもありまあまあ笑えます。

 

ボディーサイズは全長×全幅×全高=3995×1720×1475mm、ホイールベースは2490mmですから売れ筋モデルで言えばフォルクスワーゲン・ポロやプジョー208とほぼ同じ寸法です。

 

兄貴分のフォーカスとの整合性もそれなりにあり、この寸法の中では綺麗にまとまっていると思います。

 

内装★★★★

 

内装もいいですね。

各部までデザインされダッシュにはソフトパッドまで与えられたそれは質感が高く、とてもヴィッツやノート、フィットよりも小さなエンジンを積んでいるとは思えません。

まあ価格も違いますがマーチやミラージュといった国産車はこれと比べると商用車のように感じます。

 

テレスコピックは付きませんが、ポジションも自然です(シートリフターは備わります)。

リアシートも十分実用になる広さを持っています。

残念なのはシングル・ホールディングになり、リアシートを畳んだ時に少し段差が残ることぐらいでしょうか。

 

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エンジン★★★★★

 

ここは驚きの仕上がりです。

まあエクスプローラーの2リッターのエコブーストの仕上がりの良さからある程度予想はしていましたが、3気筒1リッターでこれほど優れたドライバビリティーを持つエンジンを私は他に知りません。

 

流石は「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を2年連続(2012年、2013年)で獲得しただけの事はあります。どうやらフォードはエコターボのセットを完璧にマスターしたようです。

 

このエンジンはイギリスのテクニカルセンターで生まれた997ccのフォード最小ガソリンエンジンです。

直噴ターボで、吸排気の可変バルブタイミング機構を備えています。

3気筒に不可避の振動は、エンジン全体で入念な動的バランスを取ることで解消し、重量やフリクション増加をもたらすバランサーシャフトは持たないにもかかわらず、振動や騒音は全く気にならないどころか多くの4気筒を凌いでいます。

 

アルミではなくブロックを鋳鉄製にしたのも利いているのかもしれません。

それでもエンジン単体重量は97kgに収まっています。またCO2排出量=99g/kmという環境性能を実現する一方、最高出力もリッター100psの100ps/6000rpmを発揮します。

最大トルクも17.3kgmという1.8リッター級の数値を僅か1400rpmという低回転で発生します。さらにミッションはデュアルクラッチ式の6段AT「パワーシフト」です。

 

アイドルストップは日本に輸入されないMT車にしかありませんが、燃費は17.7km/L(JC08モード走行)を達成しています。

 

フィールは言われなければ3気筒と気づかないほどスムーズです。

確かにプロが注力すれば気付きますが、それもむしろ程よく心地よい振動で力強さもあって全く嫌ではありません。

音も安っぽさはなく適度にビートを刻む感じはスポーティーですらあります。

 

さらにミッションのマナーもフォーカス同様に完璧です。当たり前ですがフィアット・ツインエアのシングルクラッチのような癖は全くなく初心者でも普通に扱えますし、上級者はそのダイレクトな乗り味を楽しむことも出来ます。

 

一つ残念なのはマニュアルモードのシフトがパドルではなく、フォーカスと同様にサムライシフトと呼ばれるレバー横のボタンを親指で上下させる方式なことです。

 

変速中は片手運転になるので、コーナリング中には不利です。

そのせいかパワーステアリングには、路面のうねりや横風に対する補正操舵(そうだ)の労力を軽減する機能が備わってはいますが・・。

 

それでもこのパワートレインは文句なしの5つ★です!これほど楽しくフィールのいいエコエンジンはこのクラスにはありません。

ツインエアは趣味的にアリですが、一般論として快適性とのバランスで箱のエコブーストが圧倒すると思います。

そしてほとんど全ての日本のエコ・エンジンは楽しさを捨てています。

 

 足回り★★★★

 

ここの欧州フォードらしい仕上がりです。

フォーカスで絶賛した快適な乗り心地はこの小さなフィエスタでもしっかりと実現されていました。

とにかくこのクラスとは思えないしなやかな足さばきは価格を忘れさせます。

 

ステアリングフィールも良くハンドリングも正確です。

ただ流石にトレッドの制約もあってフォーカスと比べると安定感は劣ります。

比較的高めのシートポジションもあってターンインの安定感や直進での外乱に対するふらつきの少なさといった項目ではフォーカスを選びたくなります。もちろんクラスを考えれば優秀な部類ではありますが。

 

ちなみにエレクトリック・スタビリティ・プログラム(ESP)やトラクションコントロールシステムは標準装備。

レーザーセンサーを使った衝突被害軽減システムのほか、ヒルスタートアシスト、リアビューカメラなども標準となっています。

 

 総評★★★★

 

日本に入ってくるのは今のところモノグレード229万です。

生産は、ドイツにあるフォードのケルン工場。

カーナビこそ備わりませんがこの価格で上記のような安全装備を標準で備えることを思うとかなりお買い得感があります。

そしてその乗り味は明らかにクラスを超えたものです。

この乗り味を知ると本当にほとんどすべての国産の同クラスはおもちゃのように感じるのではないでしょうか?

 

端的に言ってそれほどの違いがあります。

それにしてもいつから国産車はこんな惨状になってしまったのでしょうか?多くの国産車は失われた20年?の間に燃費とコストばかり追いかけているうちに楽しさをすっかり忘れたシロモノ家電になってしまいました。

 

思えば90年代の黄金期に日本車はGT-R(R32)や初代セルシオ、NSX、ロードスターといった最先端の技術とコンセプトで世界を牽引していました。

今やゴルフ7をはじめこういうヨーロッパやアメリカのクルマたちに触れるとこのクラスの日本車は少なくとも10年は遅れているのではと感じてしまいます。

久しく現れていませんが日本には古くはスバル1000や初代シビックのような革新的な小型車がありました。

そんな世界を驚かすような革新的でフレッシュな小型車の登場を願うばかりです。

 

フェイスタとは関係のない話になってしまいましたがそんなことを考えてしまうほどに良く出来た魅力的な小型車でした。

 

 

【スペック】ボディーサイズ:全長×全幅×全高=3995×1720×1475mm/ホイールベース:2490mm/車重:1160kg/駆動方式:FF/エンジン:直列3気筒DOHCターボ/トランスミッション:6AT/最高出力:100ps(74kw)/6000rpm/最大トルク:17.3kg・m(170N・m)/4000rpm/イヤ:(前後)195/45R16/燃費:17.7km/L(JC08モード走行)/価格:229万円」

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