遊び人のフリして、意外や実用的な生活車
知り合いのクルマです。
大きな荷物を運ぶ時などに貸してもらいます。
荷室の車内高が高くなかなか重宝します。
●概要
2000年2月のデビューです。
ファンカーゴと同じヴィッツのプラットフォームを使った派生車で、エンジンは1.3と1.5の2種、4WDモデルもありました。
途中、TRDの手になるターボ(150ps)やオープンデッキというエクステンデッドキャブ型のアメリカンピックアップのような一発仕様もありました。
2006年には更にエグイ顔の現行モデルにスイッチされています。
ちなみにbBはbが“ブラック”でBが“BOX”の意味だそうです。
スタイル★★
多少見慣れたのと、現行モデルが更に酷いので今ではどうにか見れる感じになりましたが、はじめはやはり大人が乗るにはちょっと気恥ずかしい感じもありましたね。
小学生が定規で書いたようなスタイルは、むしろいさぎいいかも?なんて最近では思うこともありますが、やはりよくよく考えてみるとこれは責任ある大メーカー、トヨタのカタログモデルなわけで、ならば「もう少しデザイナーさん仕事しようよ!」って感じですね。
まあ、その分というか室内は理論上無駄な空間がなく、実に広々しています。
リアシートを倒せば商用車のプロボックスよりもかさばる荷物は詰めちゃうほどです。
インパネも直線的です。
ボクはどうもこのスカスカ感が落ち着かなくて、ドライビングのリズムが掴めません。
ボディが四角い割りに車両感覚が掴みづらく、狭い道ではついつい前のめりになってしまいます。
クルマの内装 デザインというよりは、リビングの机みたいな空間ですね。
もう少しドライバーオリエンテッドでも罰はあたらないと思いますが。
メーターはセンターメーターで、これまたヴィッツ&ファンカーゴとも共通するのですが、やはりこれも見にくいですね。
もはやスピードメータさえ関係ねえ!の世界で、走っている時のことはあまり重視されていません。
そういえばファンカーゴの時に指摘した、コラムシフトの節度のなさも相変わらずで、PからDに入れようとすると、ほぼ毎回2レンジに入ってしまいます。
フロントのベンチシートは左から乗り降りする時などやはり便利ですね。フラットな見た目より、サポートもコシもしっかりあります。
ざっくりとしたファブリックも外観に比べればまあまあのセンスです。
1.3&4速ATですが、町中を走るには十分で、不満は感じません。
そのあたりのセッテングは流石に手馴れたものです。
ブーンという自動車らしいノイズと振動はけっして不快ではありません。
足回り★★★
これが意外や、当時のヴィッツ&ファンカーゴよりもかなりマトモで、しっかりとしています。
4つ足を踏ん張ったようなスタイルからくる感覚的なものだけではなく、実際かなり固めてあります。
しかもステアリングフィールがずっと詰まっていて、しっかりと路面の感覚を伝えるのもベース車との違いです。
その辺りは流石に最後発だけのことはあります。
ただ乗り心地はそれなりです。
けっしてガツンとした直接的なショックがあるわけではなく、不快というほどではありませんが、ストロークの規制された足は、もちろんしなやかなわけでも、高級なわけでもありません。
多少ゴツゴツ・ザラザラした感触も残ります。
特にリアシートは長く乗ると疲れます。
スペースはたっぷりですが、人が長く乗る場所ではないということです。
まあ、その辺りはしっかりと固められたサスによる安心感のある走りとのトレードオフということでしょう。
コストの制約の中では妥協点かもしれません。
総合評価★★★
今や若者向けのミュージックプレーヤー&居間と化したbBですが、このシンプルな初代はおじさんが仕事に使ってもいいほど、実用的な生活車としてこなれてきました。