イプサムの後席って
まだマレーシアです。
こちらのタクシーは普通の安いタイプとブルーのボディのプレミアムと2種あります。
ブルーは新型のミニバンが多く料金は3-4割アップぐらいですね。
日本人がホテルの前から乗るとほとんどブルーのが来るのですが、オヤジが乗ったのもトヨタのイプサムでした。
まあイプサムの後席なんてなかなか乗る機会もないので、色々チェックしてみました。
まず乗り心地はいいですね。
プロトンに慣れてしまって多少甘めですが、この荒れた路面にはトヨタライドがありがたいです。
こちらで評価が高いのも分かります。
ステアリングも見るからに滑らかで後ろに乗っていてもスムーズです。
リアサスは単にソフトなだけではなく、意外やストロークもコシもあります。
日本で運転しているとまったく感じないのですが、こちらでリアシートにふんぞり返っているとちょっとフランス車を思わせるほどしなやかでコシがあります。
ただシートは最悪です。
座面があまりに短い!あと8センチはいります。
カタログの写真でレッグルームを広く見せるためか、このサイズで3列を成立させるためか、あまりに座面が短い!もう体重のすべてがオシリに掛かる感じです。
少しは太ももに負担させて横Gを踏ん張りたいのですが、それは叶わずちょっとしたカーブで上体が揺れます。
座面の傾斜角も不足気味でブレーキのたびに足を踏ん張らなければなりません。
音もマフラーの「ボー」っという音が入ってきます。
ロードの伊豆やエンジン音の遮断は流石に上手くまったく気にならないだけに惜しいです。
こうして後席に乗ってみると、改めて運転席では気づかない事もいっぱいあると感じます。
特にこういうクルマの場合、後席は重要ですよね?だとするとこのイプサムの2列目はまったく失格です。
車高が高く視界がいいのはいいですが、この音とシートでは長く乗っていられません。
その点良く出来たセダンはやっぱりいいです。
リアのバルグヘッドが余分な音や振動をシャットアウトしてくれます。
車高の低さはやはりコーナリング時の上体の揺れを軽減してくれます。
まあ比べるのも何なのですが、パナメーラの後席などはどんなに飛ばされても快適です。
日本車の場合、後席の居住性の評価基準は広さばかりが重視されますが、クルマは走るものですから、走っている時の快適性が重視されるべきです。
写真では決して分からないです。
日本の評価基準はやっぱりおかしいと思います。