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べレット1600GT いすゞ 1964年

兄の想い出
いすゞ ベレット




ベレットのデビューは1963年です。

ヒルマン・ミンクスのノックダウン生産をしていたいすゞが、その後継モデルとして開発したクルマです。
クーペの1600GTは64年に追加されました。

「試乗オヤジ」は1965年生まれなので、「ベレG」の方が1年先輩です。

 

今から30年以上も前、ボクが10歳ぐらいの頃、18歳年上の兄は70年に追加されたDOHC、120馬力のベレットのGTRに乗っていました。

兄のクルマはアズキ色で、ボンネットが艶消しの黒になっていました。

 

このツートンは、確かボンネットの照り返しによる眩しさを防ぐ効果があるため、当時のサファリラリーで流行し、ブルバードSSSなども取り入れていたものです。

お尻が垂れ下がり、「ググッ」っと上を向いたスタイルは、戦闘機のようにかっこよく、乗せてもらうたびにわくわくしたものです。

それでも乗り込んでしまうと「ウエストライン」も高く、子供にはほとんど何も見えないのですが、男らしい車内のタバコの香り、黒いシートとダッシュボードのウッドパネル、ウッドのノブを持つシフトレバーが当時の想い出です。

 

普通のGTのエンジンは1.6リッターOHV、SUツインキャブを備え88馬力でした。
サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアはダイアゴナルリンク式のスイングアクスルで、横置きのリーフをスタビライザーと兼用するという凝った設計でした。

加速時にぐっとリアが沈み、ネガキャンが付くと「ウォー」っと思ったものですが、リジットが当たり前の当時はドライブシャフトが曲がったと勘違いする人も多く、わざわざリアをリジットとしたBタイプも作られました。

 

とにかくいすゞは当時ずば抜けて先進的というか「オタク」なメーカーでした。

コラムシフト&ベンチシートが普通だった時代に、フロアシフト&バケットタイプのセパレートシートが与えられていたのもスポーティーでした。

海外で「日本のアルファロメオ」という名誉ある称号を得たのもうなずけます。

ラック&ピニオン式のノンパワーのステアリングがダイレクトに路面の感覚を伝えてくれるのを知ったのは、後に友人が中古で買ったクルマに乗せてもらったときでした。
 
友人の「ベレG」は白でしたが、車内は兄と同じブラックで、艶のないウッドパネルも同じ、ちゃんとシガーの香りもしました。

それにしても、ベレットのデザインは今見ても惚れ惚れします。

 

デザイナーは誰か知りませんが(117クーペやジェミニと同じジウジアーロ?)、ミケロティあたりのイタリアン・カロッツェリアの香りがします。

日産のデザイン部長の中村さんがこのベレットに憧れてデザイナーを志したという話しも納得です。

今は乗用車部門から撤退したいすゞですが、デザインはどれも凄いですね!そういえば「ビークロス」なんてのもありました!

ベレットのように「小粒で男らしい山椒のようなクーペ」は、今はなくなってしまいました。

ちなみにベレットのレットとは「軽い・軽快な」という意味の「レッジェーロ」からきています。

いすゞが今も乗用車を、ベレットを作っていたらどんなクルマになっていたのかと思うと、いすゞの撤退はちょっと残念ですね。

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