騙してませんか?
3代目のヴィッツですね。
個人的にはあまり興味の無いクルマですが、トヨタの入り口として重要な車種ですのでチェックしておかないと・・。
●概要
初代は99年のデビューでした。2代目が05年、そして昨年末にこの3代目がデビューしました。
ヨーロッパにも輸出されるBセグです。
先代比ホイールベースが50mm伸びてますね。
スタイル★★☆
意欲的な初代からすると単なるトヨタの1車種です。
初代のテイストをうまく残した2代目からすると、今や全体のフォルムにかろうじてヴィッツらしさを残すのみです。
角ばったバンパーやウェッジのベルトラインなどは最近のトヨタ車そのものです。
ラクティスを上から押しつぶしただけで選ぶところはありません。
まあ、トヨタ車なのですから、それでもいいのですが、
いけないのは小型車らしい可愛さが無い事です。
先代ですらコロリとしたチャームがありました。
それに比べると、今回は妙に大人ぶってませたガキのようで愛せません。
内装★★☆
2代目に標準だったサイドエアバックはオプション。
実質値上げですよね?ドアから続くパッドが目をひきますが、ステアリングもメーターパネルも古臭いので浮いてます。
質感はマーチよりはいいというレベルです。
同じBセグでも今やこの分野ではVWやプジョー、フィアットなどの欧州勢に大きく水をあけられてしまいました。
シートの表皮なども汚れにくさや耐久性を意識するあまりか、肌触りの心地よさなどは期待できません。
コストダウン至上主義の影が浮き彫りになっています。
エンジン★★★
1.0、1.3、1.5とありますが、今回は1.3リッター直4、DOHC16バルブ、95ps/6000rpm、12.3kgm/4000rpmのFです。
ここもいつものトヨタ車ですね。
踏めばそれなりに加速しますが、フィールは砂でも噛んでいるかのようにざらついています。
同じBセグでも決してVWのTSIやフィアットのマルチエアのような直噴加給エンジンの性能を期待してはいけません。
もちろんCVTもスムーズに滑ります。。
それにアイドリングストップですが、これもトヨタの基準を満たすぐらいスムーズですが、そのためギアが常時噛みあっていてワンウェイクラッチはスプラグ式となっています。
このためフライホイールが重いギアを常に引きずります。
これではせっかくアイドリングで止まっても普通に走っている時の負荷のほうが大きいのでは?
本末転倒ですよね?カタログにアイドルストップって書きたいだけですか?
騙してませんか?
足回り★★★☆
ここも基本的にいつものトヨタ車ですが、流石に欧州に輸出するモデルのためか、最後に芯を持っています。
ボディもそうですが、マーチなどと比べると少し大きなショックを受けた時の安心感というかしたたかさが僅かですがあります。
もちろんトヨタ車ですから、スイフトやを欧州車のようなフラット感はありません。
ゆっくり走っても多少ゆらゆらします。
まあ、その分ボーっとしていられます。いいかどうかは別にして・・。
VSCが標準で付くのは1.3のFだけで1.5はオプション、1.0は設定もありません。
総合評価★★☆
トヨタのエントリーモデルとして次につながる夢を与えられているとは思えません。
これでは次は他のメーカーの車を試してみようかと思うのではないでしょうか?