楽しいスタイルとしっかりした足に驚き!
7月9日に発売された2代目の「シエンタ」です。
全長4.2mに3列シートをねじ込めるトヨタ最小のミニバンですね。
スタイルはインパクトありますね!
このスタイルだけで乗るのが楽しみになります。ワクワクです!
さてさて、それでは早速逝ってみましょう!^^
スタイル★★★★★
今回の最大の見所がこのラテン風味のスタイルでしょう!
ヤンキー一辺倒だったトヨタにあってなんとも嬉しいではありませんか!
実際こういうテイストを待っていた人も多かったと見え、発表から3週間の時点で、すでに3万8000台の受注があるといいます。
ヒットの要因はずばりこのスタイルの良さです。
これまでの日本車にあったぬるい感じがなくて、めっちゃパンチが効いています。
シトロエンのC3ピカソの新型といっても通用するのではないかと思うほどのインパクトです。
イメージはアウトドア用のトレッキングシューズということですが、なるほど面白いですね。
フロントの髭は深海魚を思わせます。
カラーリングもイエローやグリーンなどビビットなカラーもあってこれまでのトヨタ車の曇りを晴らしてくれるかのような爽快さです。
内装★★★★
内装もこれまた攻めていますね!
そしてセンスもいい!トヨタとしては希有な例です。
まずインストゥルメントパネルは左右非対称のデザインで、助手席まわりの収納アッパーボックスの内側にはオレンジ色の挿し色まであります。
そしてメーターパネルはプジョー208のようにステアリングホイールのリムより上方から見るレイアウトです。
シートの色も豊富で素材も質感があります。
このセンスを見ると、上級車は何をやっているのかと思いますね。
後部の左右ドアはスライド式です。
驚くべきは3列目へのアクセスのしやすさです。
2列目のシートが座面ごと簡単に持ち上がるので大きなスペースが生まれそこから3列目にアクセスできます。
このサイズでこれほど3列目のアクセスが楽な例を他に知りません。
そしてその3列目も良く出来ています。スペースが十分であるだけでは無く、シエンタ伝統のダイブイン格納も簡単です。
これなら普段はラゲッジのタップリとした贅沢な4シーターとして使うことも出来ます。
エンジン★★
新型シエンタで唯一残念なのはこの部分ですね。
試乗したのは1.5リッターのガソリンモデルです。
このエンジンは回しても楽しくないですし、なんといっても古いCVTの加速感は後述するせっかくの足のよさを台無しにします。
またハイブリッドの方も基本的にアクアのものと同じ1.5リッター直4エンジンとモーターを組み合わせですがちょっとこれに乗るとかったるいですね。
重量の重い分、アクアにあった軽快感は無くなります。
ちなみにハイブリッドのスペックはシステム最高出力100psで燃費は27.2km/リッター(JC08モード)です。
今回試乗したFF車用のガソリンエンジンは「カローラ アクシオ/カローラ フィールダー」に使われているのと同じ、可変バルブタイミングをモーターで制御するVVT-iEを採用したアトキンソンサイクルの1.5リッター直4です。
こちらは最高出力109ps/6000rpm、最大トルク13.9kgm/4400rpm、最軽量の「X“Vパッケージ”」で20.6km/リッター(JC08モード)。
ちなみに4WD用のガソリンエンジンは「ヴィッツ」から「プレミオ/アリオン」まで広く使われているVVT-i仕様の1.5リッター直4で、最高出力103ps/6000rpm、最大トルク13.5kgm/4400rpmです。
FFのガソリンエンジンは燃費のために高圧縮比、アトキンソンサイクル、クールドEGRなどを駆使しているわけですが、いかんせんフィールが楽しくない。
スタイルがスタイルなだけにエンジンにも何か尖ったところがあればと期待したのですが・・
足回り★★★★
ここは想定外の驚きでした。
トヨタのミニバンの中では最高の出来ではないでしょうか?
これほどフラットでしっかりとした乗り味のトヨタ車は大衆車ではありません。
オーリスやアベンシスといった特殊な例を除けば最も安心してステアリングを握れるかもしれません。
乗り心地もいいしステアリングフィールさえまともに感じます。
ボディーもしっかりとしているのでとても安心できます。
このぐらいのセッティングなら運転に不安を感じていた初心者の女性にも逆に安心感を与えるのではないでしょうか。
また導入が遅れていたトヨタ車の予防安全ですが、このシエンタからようやく他車並みになりました。
シフト操作時における急発進・急加速を抑制するドライブスタートコントロールや、坂道発進時の車両のずり下がりを緩和するヒルスタートアシストコントロール、さらにレーザーレーダーと単眼カメラを用いた衝突回避支援型プリクラッシュセーフティー、車線逸脱を警告するレーンディパーチャーアラート、状況に応じてハイビームとロービームを自動で切り替えるオートマチックハイビームなどの先進安全機能をセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」
が、オプションですが選べます。
総評★★★★
それにしてもまだこんなクルマを提案出来るのがトヨタの強みですね!
その点、日産はかなり心配です。
そうそう、シエンタですが、この売れ行きの良さにヤフーニュースで色々取り上げられていましたね!
サイズや価格、4チャンネルで扱っているなど色々な理由が書かれていましたが、この記事のヌルさにヤフーニュースの行く末を見た思いがしました。
全くズレていますね、シエンタのヒットはこの日本車離れした個性的なスタイルが全てです。
同じスペックでもこれがこれまでのようなどうでもいい、例えばウイッシュのようなスタイルだったらどうでしょう!
あまりに多い自社のラインナップに埋没したでしょうね。
シエンタのスタイルには確かに楽しいライフスタイルを暗示するパワーがあると思います!
久々にクルマの魅力を発するトヨタ車に乗って嬉しくなりました。
【スペック】全長×全幅×全高=4235×1695×1675mm/ホイールベース=750mm/車重=1380kg/駆動方式=FF/エンジン=1.5リッター直4 DOHC 16バルブ(74ps/4800rpm、11.3kgm/3600-4400rpm)+交流同期電動機(61ps、17.2kgm)/トランスミッション=CVT/燃費=27.2km/リッター (JC08モード)/価格=232万9855円