【PR】

ボルボ V40 クロスカントリー 試乗 北欧らしさのある個性派

北欧らしさのある個性派

 vo1

V40はこのメルマガでもVol.98で取り上げましたが、かなり好印象でした。

 

今回追加されたクロスカントリーはXC60よりはXC70に近いコンストラクションです。

つまり車高を30mmだけ上げ、外観にクロカン風の化粧を施したモデルです。

ただ中身は意外と本格派で、ハルデックスの最新の四駆システム、プレチャージ式の電子制御AWDです。

ヒル・ディセント・コントロールも装備するなど、かなり本格的な悪路走行にも対応します。

 

今回はオンロードのみの試乗ですが、その印象はいかに・・。

 

 

スタイル★★★★★

ノーマルとの違いは、専用のルーフレールが標準で装備されることや、ハニカムメッシュパターンのフロントグリル、前後バンパーのSUV的な力強いデザイン処理などです。
ノーマルのスポーティーなフォルムは健在ですね。

 

一見ハッチバックですが、横から見ると長いルーフは随分とスポーティーでVが示す如く、ワゴンとハッチの間の新種のような雰囲気です。

ポイントは、後方に向けてなだらかに上昇していくショルダーラインと、それに反するようになだらかに下降してくるルーフラインです。

このラインはリアエンドできれいに交わり、サイズを超えたエレガントな装いを湛えています。

 

後端も左右に強く絞り込まれ、フェンダーのボリュームも大胆に強調されています。

この強力なライバルひしめくプレミアムCセグで他のどれとも似ていないスタイリングはなかなかのものと思います。

しかも一目でボルボと分かるアイデンティティーも持っています。

特にそのリアコンビネーションランプの立体的な造形は特徴的ですね。

 

V40のデザインはサイモン・ラマー氏ですが、彼はその昔リアがキャラクタリステッィクなボルボC30のスタイリングも担当しているといえば“なるほど”と思うところもあるのではないでしょうか。

とにかくボルボらしいアイデンティティとプレミアムカーらしい抑揚に富んだクオリティを感じさせるデザインだと思います。

 

vo3

 

内装★★★★

 試乗車はレザーパッケージ(20万円)が装着されていました。

2トーンのインテリアが選べるのはクロスカントリーだけの特典です。

 

褐色のアルミ製フローティングセンタースタックですが、ここは好みを言えば昔あった白木が良かったです。

それでもクリーンで、しかもぬくもりも感じさせるスカンジナビアン・デザインはボルボのポイントです。

 

フロントシートのサイズは大きめで、体を包み込むような形状を持つのも座った瞬間に“ボルボだなあ”と感じさせるポイントです。

面白いのはアナログ計の代わりにTFT液晶を使って好みに応じて表示を自由に変更できるメーターですね。これは好みで『Elegance』『Eco』『Performance』の3種の表示が可能でエレガンスはブラウン、エコはブルーグリーン、パフォーマンスはレッドと色が変わり、表示もパフォーマンスではタコメーターに切り替わります。

 

またLEDが輝くクリア素材のセレクターレバーやシアターライトと呼ばれる内装の照明も7色から選べるなど夜間走行も楽しいクルマになっています。

なかなかロマンティックな演出です。

 

少し残念なのは荷室容量が335リッターと、クラスの水準より小さめな事でしょう。

それでも床下収納まで含めれば352リッターに達しますし、フロアボードを立て掛けて仕切りにできたり、深さを稼ぐかフルフラットか自在にアレンジできたりと使い勝手には相当配慮されておりフィニッシュもいいです。

またリアシートはレッグスペースは十分ながら、試乗車では、「パノラマ・ガラスルーフ」(18万円)オプションが装着されていたこともあってヘッドクリアランスはミニマムでした。

 

 

エンジン・ミッション★★★☆

ノーマルは4気筒1.6Lプラス、デユァルクラッチですが、こちらは直5&6AT(トルコン)となります。

 

213psを発生するエンジンはなかなかパワフルで確かに4気筒よりもスムーズです。回せばスムーズさが際立ち4気筒との差を感じさせてくれます。パワーもノーマルでも十分と感じましたが、こちらは流石に余裕があります。

 

ただミッションはやはりDCTの方がいいですね。パドルが無い事もあってキックダウン時にはやはり僅かにタイムラグと失速感があります。絶対値ではないスポーティーさではノーマルの方が上ですね。ただキャラ的にはこのミッションのセットはありですが。

 

 

足回り★★★★

ここもノーマルの方がすっきりしています。

試乗したコースの路面状況もあるかもしれませんが僅かにざらつきが残ります。

タイヤは同じブランドなので255/50R17(ミシュランPRIMACY HP)個体差なのかも知れませんが、僅かに細かな振動が残ります。

 

いいのは電動パワーステアリングの湿り気を帯びたフィールですね。

ここは上手いですね。ボルボは、V40シリーズで初めて電動パワステを採用しましたが完成度は高いです。重さを3段階に変えられるのもいいですね。

まあ変えるのに何階層かセレクトしなければならないのが少々手間ですが、意識させるという部分で、つまりはそこもボルボの安全思想なのでしょう。

 

やはりボルボらしいというか、いいのは安全装置が豊富なことですね。

赤外線レーザーで前方の車両を検知して追突を回避する「シティ・セーフティ」や歩行者エアバッグ、車線逸脱を警告してくれる装置や駐車アシスト機能など最新の装備を誇ります。

すべての車速で先行車両に追従して停止まで自動コントロールする「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」や道路標識から制限速度を読み取ってメーターパネルに表示する「RSI」などあらゆる安全装備を惜しみなくこのクラスに注ぎ込むのもボルボらしいです。

 

ボルボのシニア セーフティー エンジニアであるステファン・ライバーグ氏は常々「ボルボの安全技術に上下はありません」といいますが、V40はまさにその言葉を裏付けています。

ちなみにV40はウオッシャーフルードの噴射ノズル3つありますが、それは車両前方を監視しているカメラの視界を確保するためです。車内中央バックミラーにあるセンサーカメラの視界を確保するためです。

 

vo2

 

総評★★★★

私は車高の高いクルマ結構好きなんですね。

このぐらいの車高は乗り降りもしやすいし、街乗りでもギャップに気を使わずに突破できたり、視界が良かったりで好きなのです。

 

でも惜しいですね。

エンジンやミッションもそうですが、あともう少しだけ高級でたおやかなフィールが出せれば絶品の乗り味になったのにと思います。

ノーマルのV40の出来のよさは確認済みですが、このクロスカントリーもそのポテンシャルは十分に感じました。

 

ストロークの大きなサスやちょっとゆるいトルコンATもいいとしましょう。

 

問題は路面のざらつきというか荒れを感じる足でしょうか。

ここが僅かに期待値を下回ります。

XC70のソフトな足を知るとなおさらです。もっと出来ると思います。

熟成に期待です。

 

【スペック】ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4370×1800×1470mm/ホイールベース:2645mm/車重:1590kg/駆動方式:4WD/エンジン:2リッター直5 DOHC 20バルブターボ/トランスミッション:6段AT/最高出力:213ps(157kW)/6000rpm/最大トルク:30.6kgm(300Nm)/2700-5000rpm/タイヤ:(前後)255/50R17(ミシュランPRIMACY HP)/燃費:12.4km/リッター(JC08モード)/価格:359万円
(※この記事は2013年6月に書いたものです。有料版の記事の一部を加筆訂正し約1年遅れで配信しています。)

 

↓↓↓もっと詳しいクルマ買取テクニックを知りたかったら↓↓↓
中古車一括査定
 

↓↓↓もっと詳しい中古車を探すテクニックを知りたかったら↓↓↓
中古車購入

↓↓↓もっと詳しい自動車保険を安くするテクニックを知りたかったら↓↓↓
自動車保険