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GL63 AMG メルセデスベンツ 試乗 Mercedes Benz GL-Class

優しい活火山

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初代は2006年10月のデビュー、この新型は2012年のニューヨークショーでデビューしました。

初代「GLクラス」が出た時は「Gクラス」つまりゲレンデバーゲンの現代版かと思ったものですが、キャラが少し違いますね。

Gは高級クロスカントリーで、GLはフルサイズ・ラクシャリーSUVという事のようです。

 

つまりこのGLはより乗用車的、オンロードよりで豪華なモデルということです。

また前々回に取り上げたGLKがCクラスベースであったのに対し、こちらはMLクラス、そしてRクラスと同じプラットフォームを用いてます。

生産も販売台数の多さもあって米・アラバマ州の工場で行われます。

 

 

スタイル★★★★

 

目の当たりにするとやはり恐ろしくでかいですね。

イメージとしては鬼瓦か横綱?

サイズとしては先代と比べ全長で45mm、全幅で25mm、全高で10mmほどしか大きくなっていませんが、プレーンな印象だった先代に比べ明らかに彫が深くなり、力強い印象となっているからでしょう。

先代をゾウとするとこれはマンモスのような感じです。

巨大な岩石が目の前に落ちてきたような圧倒的な存在感があります。

この他のクルマとは明らかに違う大きさは、たまに街で見るランドクルーザーが巨大に感じるのと同じ種類の驚きがあります。

 

フロントマスクは多くのLEDで化粧されているのは最近の多くのクルマと同じですね。

巨大なスリーポインテッドスターをもってもさらに巨大なグリルは上下に余裕を残します。

つまり押しの強さがポイントです。それにしてもこの顔だけでベンツの出来上がりですね。

全体としてはシルバーのアンダーガードやサイドステップ、ルーフレールなども標準でSUV色を高めるとともにこの巨大なボディを引き締めてもいます。

 

 

内装★★★★

 

ここもいつものメルセデスですが、いいなーと思ったのはウッドが艶消しでナチュラルな感じになっている事です。

SUVらしく自然との対話を演出する意味でもいいですね。

シフトはSクラスなどと同じように右のレバーの位置にあります。

これにより空いたセンターコンソール前部は大きな物入れが備わります。

 

シートは全ての席が大降りで快適ですね。

前席はマッサージ機能も備わりますが、これは結構はまります。

セカンドシートも天地が高く快適です。

ミニバンよりもフィット感があり間延びしていないのはこの手のSUVの美点でしょう。

 

そして驚きは3列目ですね。

電動で2列目を畳み、それを乗り越えるように乗り込むのに少しコツがいりますが、ひとたびシートに収まってしまえばどこも窮屈な感じがなく、なかなか快適です。

折りたたみもセッティングも全て電動で出来ます。

3列目まで届く3分割のサンルーフも開放感につながっています。

 

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エンジン★★★★

 

エンジンは5.4リッターV8 DOHC32バルブツインターボ(557ps/5250-5750rpm、77.5kgm/2000-5000rpm)です。

SUV用のエンジンとしてはかなりのハイチューンですし、スペック上も最強です。

あのポルシェのカイエンターボですら4.8リッターV8DOHC32バルブツインターボ(500ps/6000rpm、71.4kgm/2250-4500rpm)です。

 

2.6トンの巨体をさほど意識させないのはこの有り余るパワーゆえのことでしょう。

スロットルを踏み込めばゴロゴロと唸りをあげるいつものAMGサウンドも健在です。

加速は流石に車重がカイエンターボよりも約400kgも重いこともあってシャープさはありませんが、変わりにどこまでも伸びて行くかのような不気味さがあります。

どんな速度からでもひとたびフルスロットルを与えると、カミナリ様の怒りをかったかのような迫力で速度を上げます。

この無尽蔵とも思える底なしのパワーはちょっと一般道で試すのは不可能です。

巨大なエンジンルームに収まるAMGユニットは巨大な岩場を砕く活火山のようでもあります。

 

ミッションは7速オートマティック・トランスミッション「7G-TRONIC」でパドルが付きます。

4MATICのシステムは伝統的なフルタイム4WDで、トルク配分はノーマルが前後50:50、このGL63AMGでは40:60の固定です。

オフロードの機能としては急な下り坂でスピードコントロールをクルマ任せにできるダウンヒル・スピード・レギュレーションを装備するほか、車内に装備するオフロードスイッチを押すと、30km/h以下でABSの作動を一瞬遅らせ、わざとタイヤをロックさせてその抵抗力で制動距離を短縮したり、アクセルレスポンスを鈍くしてコントローラブルにするなどの機能も付いています。

 

 

足回り★★★★

 

AIRMATICエアサスペンションが採用されるほか、速度感応式パワーステアリングやADS(アダプティブ・ダンパー・システムを備えます。

硬さはスイッチでコンフォート、スポーツ、スポーツプラスの3段階です。ベストはスポーツですね。

コンフォートではSUVとしては少し早いレシオのステアリングとリズムが合わず、ボディがグラつくことがあります。

少し気を抜くと流石の最新の足回りをもってもこの高く重い上屋根は支えきれないようです。

これがスポーツになると、乗り心地の良さはそのままに多少飛ばしてもボディはフラットに保たれます。

この大きなボディが信じられないぐらいの勢いで曲がり、止まります。

 

ただこのクルマのハイライトは高速巡航ですね。

高い視点はスピード感が少なく疲労も少ないです。

長いストロークのサスは全てのショックをさざ波のように受け流します。

キープレーンアシストやアダクティブ・クルーズコントロールを使いながらの巡航はまさに大海原を流すクルーザーのような優雅さです。

 

またサイズは大きいですが、小回りが利くこともメルセデスらしいところです。
見切りの良さや4つのカメラで自車を俯瞰で見ることが出来る360度カメラシステム、また自動で縦列駐車を可能とするアクティブパーキングアシストなどの装備によってサイズによるネガも最小限にとどめています。

 

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総評★★★★

 

ライバルはアウディQ7、レンジローバー、ランドクルーザー、リンカーン・ナビゲーターあたりのアメリカンフルサイズSUVといったところでしょうか?

まあ、日本では実質的にはQ7との一騎打ちかもしれません。

軽快さやバランスのQ7、AMGエンジンによる圧倒的なパワーのGL、レンジは繊細な感じですね。

つまり意外とバッティングしないというか、やはりこれが好きな人はQ7さえ眼中にないのかもしれません。

 

確かに最新のメルセデスのテクノロジーも持っていますし、この陸の王者的安心感は余人をもって代え難いものです。

個人的にはより使いやすく味わい深いGクラスを選びますが、高速道路をとろけるように走るGLの魅力も分かります。

 

 

【スペック】全長×全幅×全高=5145×1980×1850mm/ホイールベース=3075mm/車重=2620kg/駆動方式=4WD/5.4リッターV8 DOHC32バルブツインターボ(557ps/5250-5750rpm、77.5kgm/2000-5000rpm)車両本体価格1750万円

 

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