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フライングスパー V8 ベントレー 足のセットに疑問アリ? 試乗 

足のセットに疑問アリ?
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ベントレーに乗るのはコンチネンタルGT以来ですから、約2年ぶりです。

今回はベントレーの主力セダン、フライングスパーのV8版が今年の5月30日に追加されたというので早速乗ってきました。

スタイル★★★★★

新型は「コンチネンタル」というシリーズ名が外れて「フライングスパー」と呼ばれるようになりましたね。

これはクーペとセダンをはっきり区別する意味があるのでしょう。

実際、デュアルヘッドライトは先代ではフライングスパーもコンチネンタルGTも内側2灯の径が大きかったのですが、新型からフライングスパーだ
けが外側2灯が大きくなりました。

それにしても独特の雰囲気を持つデザインですね。何物にも似ていません。
もうそれだけでも価値があると思います。

例えばSクラスや7シリーズと並んでもやはり圧倒的な存在感があります。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=5299×1976×1488mm/ホイールベース:3066mmですからSクラスのロング(ボディーサイズ:全長×全幅×全高=
5295×1915×1500mm/ホイールベース:3165mm)と比べてほとんど差がありません。

なのに、この堂々としたオーラは何なのでしょう?やはり全世界で年間1万台しか生産しないという希少性もあるのでしょう。

ちなみに新型のボディーはアルミを取り入れ50kgほどの軽量化と4%のねじり剛性の向上を果たしています。Cd値は0.29です。

このあたりはVW/アウディの最新技術のフィードバックが生かされています。

内装★★★★

従来、ベントレーの内装はずば抜けていて、それだけでSクラスではなくベントレーを選ぶ理由になりました。

新型も基本的には変わりないのですが、2年前に乗ったコンチネンタルGTと比べ、僅かにコストダウンの影が伺えます。

それは実に巧妙で、もしかしたら長年ベントレーに乗り続けたオーナーにしか分からないかもしれない程度のモノです。

しかし2000万円を切る戦略的な価格設定のツケの多くはこの部分が払ったのかもしれません。

実際、新型のインテリアには600点もの新パーツが採用されているといいます。

従来型から引き継いだ部品はサンバイザーやアームレスト、フロントコンソールなどごく少数。

その全てに少しずつコストダウンを施したのでしょう。

確かにカタログでは全く豪華で新型に魅力を感じます。

でも人間の感覚は実に敏感にできているもので、香りや密度などその僅かな違いを見逃しません。

見た目は分からない感覚部分で確かに違うのです。

従来、ベントレーの内装はずば抜けていて、それだけでSクラスではなくベントレーを選ぶ理由になりました。

新型も基本的には変わりないのですが、2年前に乗ったコンチネンタルGTと比べ、僅かにコストダウンの影が伺えます。

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エンジン・ミッション★★★★

新しい4リッターV8ツインターボエンジンは、「コンチネンタルGT V8」に搭載されるものと同じで、最高出力507ps/6000rpm、最大トルク67.3kgm/
1750rpmを発生します。ZFの8段ATと組み合わされるのも同じです。

従来の6リッターのW12ツインターボエンジン625psと比べるとやはりトルク変動が少し大きく、上質リニアな加速感という意味では僅かに劣ります。

確かにW12もトルク変動はあります。

最もいいのはミュルザンヌのV8、6.75ですが無理をいっても仕方ないですね。

もちろん一般的にはここも十分に静かでスムーズです。

新型フライングスパーはアンダーフロア全体に新たに防音材を追加されています。

ガラスはすべて防音タイプです。

パワーにも不満はありません。

4WDですから踏めば踏んだだけ前に進む感じです。

特にいいのは新しい8ATです。これが非常にスムーズです。
実は旧型の6ATでは2速から1速に落ちる際にショックがありました。

前回のメルマガではここを指摘しているのですが今回は流石に全く問題なかったです。

 

足回り★★★☆

逆にここが今回1番気になった部分です。

実は新型(2014年モデル)はバネ定数が前10%/後ろ13%、アンチロールバーは前13%/後ろ15%ソフト化され、サスペンションブッシュも25%から最大38%も柔らかくなっているといいます。

これは世界最大の市場である中国(2012年の世界販売台数は約8500台、そのうち中国での販売台数は2253台)を意識したものですね。

中国の道は悪いですから。

背の高さもありますが前回のコンチネンタルGTでは気にならなかった揺れがこのフライングスパーには付きまといます。

交差点はもちろん、マンホールなど小さなギャップを通過した際にもそれは気になりました。残念ながらモードを変えても基本的な性格は不変
です。

乗り心地は確かにいいです。

路面と車内を完全に隔絶したかのような圧倒的なフロア剛性やサスペンションストロークなどは正にベントレーの世界なのですが、問題は重いボディーに対し、足がソフトすぎて終始車体が落ち着かないことです。

クーペのコンチネンタルGTはもちろんですが、背の高いミュルザンヌの方が遥かにしっかり走るのはどうしたことでしょう?

まだセッティングが煮詰まっていない印象です。

ステアリングはFRのミュルザンヌに比べると流石にスムーズさに欠けます。レシオが速いのはいいのですが、質感はもうワンランク上げたい
ところです。

ブレーキは改良されていました。

旧型コンチネンタルGTでは止まる寸前のコントロールが難しく音もなっていましたが、これは高級車らしく止まるのに問題はありません。

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総評★★★★

この新しいフライングスパーV8の価格はなんと1890万円!もちろん豊富に用意されるオプションを選ぶと確実に2000万円を超えてきますが、それ
でもW12モデルよりも約455万円も安く設定されています。

またメルセデス・ベンツS550ロングの1535万、メルセデス・ベンツS63 AMG4MATIC ロングの2340万などと比べるとこのフライングスパーの価格がいかに魅力的か分かります。

実際Sクラスや7シリーズに飽きた人たちがかなり流れ込んでいるといいます。

確かにこの英国的にプリミティブなベントレーはSクラスに用意される衝突防止装置や自動運転補助、リア・リクライニングシート、マジック
ボディコントロールといった飛び道具はありませんが、得も言われぬ工芸品的ムードがあります。

だからこそ返す返すも内装の件は気になりますが、それでも今最も魅力的で気になる高級車であることに違いありません。

P.S.内装はやはり言葉では上手く伝えられません。ぜひショールームに行って匂ってみて下さい^^

【スペック】ボディーサイズ:全長×全幅×全高=5299×1976×1488mm/ホイールベース:3066mm/車重:2425kg/駆動方式:4WD/エンジン:4リッ
ターV8ツインターボ/トランスミッション:8段AT/最高出力:507ps/6000rpm/最大トルク:67.3kgm/1750rpm/タイヤ:(前)275/45ZR19 103Y
/(後)275/45ZR19 103Y(ピレリPゼロ)価格:1890万円

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