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MINI ONE 5ドア 試乗 

やっぱり3気筒は面白い!

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F56型の新型ミニはこれまでも3ドアを2014年の5月のVol.157、5ドアのクーパーを2015年1月のVol.190で取り上げましたが、ベーシックグレー
ドのONEは乗っていなかったのですね。

今回あらためて5ドアのONEとクーパーを乗り比べる機会がありましたので、これまでレポートしていなかったONEの方を中心に進めていきたい
と思います。

クーパーの1.5L136psに対してこのONEのスペックは1.2Lで102psとなりますが、その数値上のハンディはどうなのか? フィールは?

ではでは、早速逝ってみましょう!^^

スタイル★★★★☆

昨年10月に日本で発売された「MINI 5ドア」は、3ドアモデルと比べると、全長が165mm、ホイールベースが70mmそれぞれ長くなっています。

それでも、MINIなのは大したものです。

リアコンビネーションランプが大きくなったのが新型の最もわかりやすい特徴ですね。

これはパンダっぽくてかわいいと思います。

フロントの新型のポイントはグリルが上下でつながったシングルフレームですが、これも見慣れてくるとシンプルでモダンな感じです。

各ピラーが立ったサイドのプロポーションもクラシカルで嬉しくなります。5ドアになってちょっと胴長になったのも大型犬の風情です。
クラブマンのようなダックスぽさもいいですがこの5ドアのもっこりとした優しさも雰囲気があります。

またカラーリングが豊富なのもこうしたファンカーの要素ですね。

その点MINIは抜かりなく、オプションを含めればかなりのバリエーションが選べます。自分のセンスの見せ所です。

内装★★★★

2代目で少し落ちた内装のクオリティも徐々に戻りつつあります。

3代目の特徴はイグニッションスイッチがインストゥルメントパネルの中央部になり、パワーウィンドウのスイッチはドアコンソールに移動したことです。これにより操作性は明らかに向上しました。

リアシートは少し不満があります。レッグスペース自体は当然3ドアよりも広くなっているのですが、なぜかシートバックの角度がたちすぎていて落ち着きません。

リクライン機構も無いのでこれは要チェックです。

ただ乗車定員が3ドアの4名から5名になっている事は、家族構成によっては5ドアを選ぶ理由になるかもしれません。

外観同様、内装においてもカラーやドアとリムなどほぼフルオーダーの形で選ぶことが出来るのはいいですね。

これを選ぶだけでも新車を買う楽しみが増えるというものです。

多くの日本車がこうした楽しみを提供してこなかったことが、今日のクルマ離れの一因だとも感じます。

 

 

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エンジン★★★★☆

ONEのエンジンは1.2リッター直3 DOHC 12バルブ ターボで、最高出力102ps/4000rpm/、最大トルク:18.4kgm/1400rpmです。

クーパーの1.5リッター、最高出力:136ps/4400rpm、最大トルク22.4kgm/4300rpmと比べると見劣りしますが、単体で乗ればまったく不満が無いばかりかフィールはむしろ楽しいです。

やはり3気筒いいですね!フリクション&ポンピングロスが少なく低速から非常にトルクフルです。
アイドリングやスタート時には3気筒と分かる音と僅かな振動を伴いますが、それも楽しく感じます。

6ATはBMWの8ATと比べると不満ですが、MINIらしく引っ張ってキビキビと走るという意味では悪くない選択です。
特にハイギアードでポロポロと音を鳴らして走るのはフィアットのツインエアではありませんが、駄犬を散歩に連れて歩く気分です。

特に低速のはじけるようなレスポンスを発するかと思えば、そのまま引っ張れば調律があってきて良く出来た4気筒のようなスムーズで心地よいフィールに変わります。高回転になると不思議とスムー
ズさを増し振動が取れます。
これも先代の味気ない4気筒よりも楽しいですね。

ツキのいいATとも相まってスピードをぐんぐん乗せます。
国産の同クラスのCVT車とは全く違う楽しみがあります。

クーパーはONEに比べると軽快感があります。これはこれで完璧にスポーティーですが、日本の市街地を走る楽しみはむしろONEが勝ります。ONEならアクセルをがんがん踏んでエンジンを回し味わい
尽くすことが出来ます。


足回り★★★★

ここも素晴らしく上質です。確かに高いですが、こんな小型車はやはりドイツ車以外ありません。
ボディが圧倒的に硬く、相対的に足がしなやかに動きます。
175/65 R15サイズのタイヤも貢献しているのでしょう。
当たりは非常にソフトで角が取れていますので荒れた路面でも気にせずに突っ込めます。

また今回感じたのがブレーキのコントロール性の良さです。
強く踏んだ時のジワーッとした効き具合というか余裕が足の裏から伝わります。
これも剛性の賜物です。ABSが利く寸前まで自信を持ってコントロールできます。
その時のボディコントロールも見事です。

乗り心地に於いてクーパーとの差はほとんど感じません。クーパーはタイヤサイズの差でしっかり感がわずかに増す程度でしょう。

ハンドリングも私にはちょうどいい塩梅に感じます。3ドアのクーパーSやJCWほどとがってもいませんし、クラブマンほどロングホイールベースを感じません。しっかりと車体の中心でコーナリ
ングしている感覚がありますし、ピーキーな感じもありません。

 

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総評★★★★

クーパーの1.5リッターの3気筒ターボはBMWの118iにも積まれますがこの3気筒の1.2リッターターボはMINI ONEだけで味わえる楽しみです。

1シリーズよりも実用的で大きく楽しいボディ&カラーで255万というプライスもうまいところをついています。

とにかく町乗りがこれほど楽しめるクルマも珍しいです。

3気筒エンジンの楽しいフィールを感じかつガンガン回して味わい尽くせるのです。

出来れば3ドアのように6MTがあればいいのですが、オプションのパドルを選べば良しとしましょう。

同価格帯で3気筒を積むライバルはプジョー208、アウディA1 1.0 TFSI、フォード・フィエスタ 1.0 EcoBoostといったところでしょうか? 

どれも魅力的ですが、リセールを考えるとMINIが有利ですね。

残価設定ローンを組むとMINIが最も安く買えそうです。

あまりに良かったので今回は見積もりまでもらってしまったので分かった事ですが^^

【スペック】MINI ONE 5ドア/ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4000×1725×1445mm/ホイールベース:2565mm/車重:1260kg/駆動方式:FF/エンジン:1.2リッター直3 DOHC 12バルブ ターボ/トランスミッション:6段AT/最高出力:102ps(75kW)/4000rpm/最大トルク:18.4kgm(180Nm)/1400rpmタイヤ:(前)175/65 R15/(後)175/65 R15(ハンコック)/燃費:19.2km/リッター(JC08モード)/価格:255万円

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