懐かしい名前ですね。私が高校生の頃に乗っていたスズキのオフロードバイクの名前です。ホンダのトゥディなんかもそうですが、最近は4輪と2輪を使いまわしですね。
いっぱい商標登録抑えられているのか、ネタ切れかな?
まあでもイメージにはあっていますね。
軽ワゴンの使い勝手にオフロードの魅力をプラスしたわけですが、ジムニーほど本格派でもなく(それでも4WD車にはヒルディセントコントロールやグリップコントロールなどが装備されますが)SUV的なポジションですね。確かに今までなかったジャンルです。
スタイル★★★★★
ここは文句なしの5つ★でしょう!日本車でこれほど楽しいスタイルの軽ってこれまでなかったのでは?
丸目の愛嬌のある顔にストレート基調の明快なフォルム。
黒のフェンダーやシルバーのアクセントカラーが与えられた前後のバンパーもSUVらしい演出です。
少し大きな15インチホイールの安定感もいいですね。
また今回試乗したのは高級なXグレードでしたが安いAやGグレードのホイールのデザインもなかなか可愛いです。
ボディカラーもピンクやオレンジ、ブルーなど多くのビビットな色が選べ、ルーフもホワイトかブラックの2トーンも選べるなど楽しいですね。
とにかく可愛いのに子供っぽくないので大人の男が乗っても恥ずかしくないです。
こんな軽、いや日本車ってなかなか無かったですね!
内装★★★★
ここもいいです。
たっぷりしたサイズのフロントシートには外装色に合わせて4色のパイピングが与えられます。
また防水仕様になっているのも遊びグルマっぽいです。
ダッシュとドアパネルの一部はオレンジの外装を選べばオレンジのパネルになります。
他は白です。
ベンチシート&ダッシュから生えたシフトは今や定番です。
大きなスピードメーターを一つ配するレイアウトのメーターも流行に沿ったものです。
スペースもワゴンRベースですからリアのレッグルームを含めてかなり余裕があります。
流石にジムニーよりも遥かに広々としていますね。
また細かなところでは助手席のシートバックがテーブルになるなど車内で食事を取る時にはとても重宝しそうです。
こうした使い勝手は実用性だけでなくSUVの楽しさの演出としても役立っています。
たっぷりとしたスペースとともにキャンプ用品を詰め込んで旅に出たくなるというものです。
エンジン★★★
エンジンはワゴンRなどと同じR06Aです。
ターボとNAがありますが、試乗したのはターボの方です。
最高出力:64ps/6000rpm(NAは52ps/6000rpm)/最大トルク:9.7kg・m/3000rpm(NAは6.4kg-m/4000rpm)。
このエンジンは特筆すべきものはないですがターボとしては自然なフィーリングを持っています。
車重もワゴンRとほぼ同等という軽量に仕上げられていることもあって不満は感じません。
ただCVTはやはりスリップ感を感じますね。
ここはスペーシアの方がセットは上手いです。
アイドルストップは13キロ以下で利きますがワゴンRやスペーシアより少し改良されていると感じたのはその制御ですね。
スズキの軽でいつも気になるのは停止寸前でアクセルを緩めるとすかさず再始動してしまうというあの悪癖です。
ハスラーではこれが多少ではありますがマシになっていました。
赤信号などではワゴンRではほぼ毎回のように再始動してはまた止まっていたのですが、こちらはその頻度がかなり少なくなっています。
ようやくその過敏すぎたセッティングが見直されたのでしょう。
無駄に再始動してしまうストレスはほぼ感じなくなっていました。
足回り★★★☆
いいのは乗り心地ですね。
プラットフォームはワゴンRと共通とのことですが、固めのワゴンRに比べ随分ゆったりとしたリズムになっています。
当たりもソフトですしストロークの長さをしっかりと感じられるタイプで大きなギャップを超えてもかなり余裕があります。
タイヤが15インチというのも余裕の根拠でしょう。
ちなみにブランドはダンロップのエナセーブ165/60R15 77Hでした。
何故かバリバリのエコタイヤですがその硬さは感じませんでした。
一方ハンドリングですが、ソフトなサスと高めの車高の組み合わせは流石に厳しいよう
でボディコントロールは完璧とはいきません。少しふらつき易いと言えます。ここがス
プラッシュのようにしっかりとしていたら本当にパンダなどの欧州車と争う事が出来た
かもしれません。少し残念な部分です。
ちなみに試乗車はFFでしたが4WD車には急勾配の坂道を下るときにクルマが感知して自動的に車速を時速7kmになるようにコントロールしてくれる「ヒルディセントコントロール」や、雪道などで片輪がスリップしているような時にスリップ側のブレーキを早め、グリップ側に駆動を配分させる「グリップコントロール」が装備されます。
これは軽自動車初ですからかなり本格派ですね。
総評★★★★
「遊べる軽、出た!」という明快なCMのコピーも印象的です。
遊び心を忘れて久しい日本の自動車にあって久々に登場した遊びグルマです。
こういうクルマは成熟した自動車市場を持つ先進国でしか作れませんし売れません。
新興市場で韓国車などと張り合うのもいいですがたまにはこういうクルマを見せてくれないと日本の若者も可愛そうです。
つまらないクルマに成熟した車社会の若者は無反応です。
一方、このハスラーは登場してまだ1か月ほどですが既に販売計画の3倍の受注があるそうです。
SUVとしてはもちろん、お洒落な軽として女性ユーザーの支持も高くラパンの市場も食っているそうです。
確かにウサギのキャラクターとか配したラパンよりもこれに乗っている方が遥かに大人っぽくかっこいい女性に見えます。
乗り味はワゴンRベースの限界というか想定の範囲内でしかありませんでしたが、そのスタイル(存在)は最近暗かった日本の自動車界の一筋の光だと思います。
【スペック】全長x全幅x全高:3395x1475x1665mm/ホイールベース:2425mm/最低地
上高:180mm/車両重量:820kg/乗車定員:4名/駆動方式:FF(前輪駆動)/エンジン
種類:直3 DOHC 12V ターボ/総排気量:658cc/最高出力:64ps(47kw)/6000rpm/
最大トルク:9.7kg・m(95N・m)/3000rpm/トランスミッション:CVT/燃料消費率:
26.8km/L[JC08モード]/タイヤサイズ:165/60R15 77H/メーカー希望小売価格:145.
3万円