最初に言っておきますとオヤジはこう見えてシトロエン好きで、BXやエグザンティアに乗っていたこともありますし、BX以降のシトロエンは大体試乗済みで乗るたびに感銘を受けたものです。
ところが今回ばかりは相性が良くなかったようです。
しかしシトロエン、特にこのC4ピカソは雑誌の評価も高く、コレの味が分からないのはクルマのことを知らない人間みたいな風潮ありませんか??
でも駄目でした。
主にEGSとFサス&タイヤによるものなのですが・・。
まあまあ、そう怒らずに、詳しくは読んでみて下さい。。
●概要
デビューは2007年5月です。意外と前になりますね、4年を経ていまだフレッシュな印象を保ちつ透けているのは流石です。
当初のエンジンはRFJ型の2.0でしたが、2009年2月のマイナーチェンジで、例の直列4気筒1.6リッターの直噴ツインスクロールターボになりました。
ミッションは当初から4ATと6EGSの2種が選べましたね。
オプションだったグラスパッケージが標準装備化されたのもこの時期です。
そして2011年の2月にエンジン&ミッションのブラッシュアップとフロントの意匠変更などが行われ、
エンブレムも丸みを帯びた新しいタイプになりました。
まあ、こんな事はググレば分かるのでどうでもいいですよね?
面倒だし次から概要やめようかな・・?
スタイル★★★★
Aピラー細くて視界がいいし、フロントウィンドウが頭上まで延びてます。
ロマンスカーみたいで好きですよ!
それにフロントフェンダーのパーティングラインが大きく弧を描いていたり、リアフェンダーとかも結構膨らんでてそのままリアエンドまで伸ばして断ち切ったりとかなり凝ったことをしているのに全体として見ると不思議とスッキリしています。
国産みたいにマッシブ&ゴテゴテになっていないません!!
★がひとつ足りないのはマイナーでフロントのバンバーがごちゃごちゃになってしまったからです。
内装★★★★★
ここも文句なしでしょ?
掛け心地が良く、たっぷりしたサイズのFシートに、質感のいいダッシュに凝ったデザインのスイッチ類、ステアリングの新型C4では無くなってしまった、センターパット固定式ですね。
とにかくシートマテリアルからウインカーのタッチから素晴らしく繊細で、ズバリ好みです。
USBポートがあったり最新の装備も豊富です。
これから国産のミニバンに乗り換えるとなんとも無骨で、おっさんと握手しているみたいです。
エンジン&ミッション★★★
今やBMW&PSAの主力ともいえるこのエンジン文句無いですよ!
1.6としては低速トルクがたっぷりで、いつもいい仕事します。
昔のフランス車みたいにカサカサ乾いた音もなりませんし、いい音ではありませんが、気になる音でもありません。
でもどこかこのクルマとは合わない気がします・・。
特にこの6EGSとのマッチングです。
というかエンジンとミッションとシトロエンとC4ピカソ、この4つの微妙なマッチングが悪いと思います。
何言ってるか分からないですよね?
それぞれ単体は悪くない。でもシトロエンの特にC4ピカソのイメージではないのです・・。
エンジンは綺麗に回りすぎます、ドイツ車かプジョーには合います。
ミッションはやはり失速感が気になります。
マイナー前の2.0エンジンなら、そののどかな性格で諦めもついたのですが、
下手にエンジンのレスポンスがいいものだから、ちゃんとアクセル戻してやらなきゃとか考えて、
のんびり乗ってられない。
これなら4ATの方がいいかも。
つまり4つのマッチングがイマイチなのです。
足回り★★★
マイナーで固くなってますか?
特にフロント、エンジンが軽くなったから?
低速でとにかくゴツゴツします。シトロエンのヌメリがありません!
試乗車は走行3000キロ、一般客を装っての試乗だったので、チェックしてくれとは言えませんでしたが、タイヤの空気圧が高かったのかもしれません?
低速ではそれほどシトロエンらしからぬ乗り味でした。
それでもスピードが上がるといつもの浮遊感が現れるのですが、、
しかし今回のアップダウンと緩やかなコーナーの連続するコースではロールとピッチングのリズムが合わず、しかも例のEGSが立ち上がりでタイミング悪く失速して姿勢を乱したりと、なかなか上手くいきませんでした。
まあ、好きな人はこれを上手くまとめる事で満足感を得るのでしょうが、私はミッションとサスの両方の面倒をみる気はありません。
どちらかなら、楽しめますよ!
でもコーナリング中に2つ一気にとっちらかっては面倒がみきれません。
スーパーで両手に荷物持ってるのに、二人の子供がお菓子売り場とアイス売り場に走って行っちゃった時のように焦ってしまいます。
もちろん限界で走っているわけではありませんよ。
どんなにゆっくりでも運転好きは綺麗にトレースしたいわけです。
それでも★3つなのは、いい時を知っているからです。
今回の試乗では高速道路は走れませんでしたが、ミッションも邪魔しない高速ならば、このクルマ絶品なはずなのです。。
総合評価★★★☆
EGS&ニューエンジンとC4ピカソのマッチングはイマイチ、オヤジの好みに合わなかったようです。
これなら4ATでいいし、前の2.0の4ATの中古でいいです。
さらに好みを言えばより足の柔らかいクラサピカソがいい。
総合評価せいぜい3★かと思ったのですが、やはり国産と比べるとこんなスタイルや乗り味のクルマはやっぱり無いと言う事で☆付けました。
これでもファンの人には怒られるのかな?まあ、シトロエンだとこちらも乗り心地の期待値が高くなってしまうんですね。。
まあシトロエンの、特にこのC4ピカソなら、のんびりと景色でも眺めて、ウニウニのサスを感じながら流したかったわけです。
お許しを・・
追記
facebook経由でジャーナリストの森慶太さんからコメントいただきました。
以下原文抜粋して転記させていただきます。
「ある程度かもっときっちり負荷かけて乗られたことがあんまりない3000km だとすると、アシ的にもパワートレイン的にも距離不足のせいってのはあるかも しれません。特に、小排気量+過給で重たいクルマだとエンジンはキツそうな……。アシだって、クサラ・ピカソ比大幅増の車重のクルマがギャンギャン動いたときも支えきるだけのキャパが求められるわけで。あと、クルマが冷えヒエの状態から乗ったかある程度ダンパー等に 熱が入ってから乗ったかの違いも大きいのでは。寒い頃に朝イチからの試乗だと、 ヘタすると40分ぐらい「アレレ〜?」ってなってることもフツーにあります。
試乗オヤジ:確かにです! 新車の固さが残っていました。試乗もその日は私が初めてでガレージから出たてでした。寒い日でしたのでダンパーの固さが取れていなかったかも?
それにしてもさすがに的確なご指摘!感謝です。
フランス車は今後、C5、DS3、カングー&ビボップ、トゥインゴなどのレポートを予定してますが、
かなりプレシャーです(~~)