やっぱりちょっと大きいなあ (525万円)
琵琶湖までドライブに行きましたが雨でした。
のほほーんとした、バカ犬?じゃなくて、「愛すべき大型犬」のような、優しくのんびりしたキャラが持ち味のベストセラーに乗ってきました。
先代と違って右ハンドルが無くなってしまったエクスプローラーですが、このクルマがなぜアメリカで愛されるのかよく分かる気がしました。
2001年のデビュー、2006年モデルでフルチェンジに近いビッグマイナーを行いました。
エンジンはV6、4リッター、213ps、5ATとV8、4.6リッター、296ps、6ATの2種。豪華版のエディバウアーはV8のみの設定です。
スタイリング★★★★
マイナーで押し出しの強いフロントになりました。105mm伸びた全長はこのフロントセクションの変更によるものです。
ボリュームのある面の張りは、今でもアメリカの豊かさみたいなものを感じてしまいます。なかなかオーソドックスで飽きのこないスタイルに仕上がっていると思います。
内装★★★
明るいアイボリーのダッシュにメーターのレタリングもモダンでいい感じです。
このあたりはちょっと大味&アメリカンテイストですね。微妙に安っぽいウッドパネルもご愛嬌。
これが問題のドアハンドル!ヒンジの前の方を引きながら、肘でドアを押す形になりますが、めちゃめちゃ使いにくい! 取手も前の下の方にあっていちいち両手で開けることになります。
大きなドアを開ける時には隣りにぶつけないように細心の注意が必要。風でも吹いてきたらとても支えきれないですね。
2列目、巨体の割りにシートバックが薄くて、座り心地はイマイチです。
ガラスハッチは便利ですが、これだけ高いと女性では荷物を持ち上げるのが大変かも?
3列使うとラゲッジはご覧のようにミニマム。大勢で長距離に行く時はルーフにトランクを付けて贅沢に行きましょう!
エンジン★★★
4.6リッターですから、もちろん不足はありません。
巡航時は静かですが、負荷をかけると「ゴォー」っとそれなりに大排気量V8らしいボリュームのある音を出します。これが好きな人にはいいでしょうが、オヤジは少々疲れてしまいます。
足回り★★★★
先代の転倒問題はエクスプローラーとファイアストーンにそれなりの損害を与えましたが、今では電子デバイスも充実して安心してドライブできます。
安定性も十分で、特に今回のように雨の日はデフロックをすると「グッ」と安定感が高まります。急にソリッドで直結したようなフィールとなり、驚くことにまるでアウディ・クアトロのような磐石の安定性を示します。
昔のアメ車のようにダイアゴナル式の揺れが増幅し、最後にはどこにぶっ飛んでいくか分からないような感じは一切なくなりました。
また乗り心地もいいです。独立式となったリアサスペンションは大きなボディを不必要に揺さぶることがなくなりました。
さすがにストロークが大きく、容量の大きなブッシュも「バフバフ」と本当に駄犬のような音で鳴きますが、長距離で癒してくれる乗り味は、アメリカンSUV共通の美点にしてこのクルマの持ち味です。
何でこんな使いにくい位置にあるかなー?の「ODスイッチ」。もうちょい上でしょ?
総合評価★★★☆
いまだにこの手のSUVを作らせたらアメ車は巧いと思います。
その力の抜き具合がOFFを演出するのか、このクルマを見ていると遊びに行きたくなります。
そんな雰囲気は貴重ですね。
これがBMWのX5とかレンジとかだったらこれほどルーズでいられないと思います。
次の休みはどこに行こうか? この「駄犬を散歩に連れ出すような愉しさ」にはまると、なかなか抜け出せないのではないでしょうか?