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ランボルギーニ ガヤルド LP560-4 試乗 

最高に楽しめる真夏のパレード
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先月試乗したフェラーリF12に続いての大物ですね。

ランボルギーニはそういえばガヤルドがデビューした当時に試乗して以来ですから10年ぶりぐらいです。

その前といえばディアブロですから随分ご無沙汰な感じです。

ガヤルドは基本アウディのR8と同じだし・・なんてタカをくくっていたところもあったのですが、やはり乗ってみたら全然別物ですね!

流石はファイティングブル!その荒ぶる魂にすっかりやられてしまいました。

 

スタイル★★★★★

サンタアガータの工場で生産されるガヤルドのデザインはランボルギーニ・チェントロ・スティーレ(デザインセンター)のルーク・ドンカーヴォルケと言われています。

ランボルギーニと言えば誰もがイメージするカウンタックのテイストをうまく現代的に解釈しています。

それはフェラーリの曲線に対してあくまで直線的で大胆なウェッジシェイプを特徴とします。

どことなくウラッコの面影も感じると言えばあまりにスーパーカー世代過ぎると言われるかも。。

 

全長×全幅×全高=4345×1900×1165mm。流石に全高の低さはスーパーカーのそれですね。
試乗車はシックなオレンジとブラックのツートンでルーフの部分がブラックアウトされていたこともあって一層低く感じました。

またエンジンフードが透明なガラスとなっていてその存在をアピールするのも最近のスーパースポーツの流行に沿ったものです。

スパイダーボディの方の場合、機構上ここはカバーが付きますからこれはノーマルボディの特権です。

 

全長も4345mmととてもコンパクトにまとまっています。

伸びやかなアヴェンダドールのような怪物感はありませんが、そこがこのクルマの適度な日常性を醸し出しているフレンドリーな部分でもあります。

フェラーリなら458と同じクラスですが、むしろこちらの方がさらりと都会的に乗れる感じもあります。

 

それにしても登場以来10年を経てこの存在感とフレッシュさを保っているのは見事としか言いようがありません。

ライバルのR8や458よりも将来的にも古くならないような気がします。

 

 

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内装★★★★☆

シートのクッションは硬く、薄く、そして低いというこれまた伝統的なタイプです。

ヒップポイントは地上から約30cm程でしょうか。

しかし意外に視界も良く運転に不安を抱く事はありません。

 

シートには外装に合わせてオレンジのステッチが入っていてなかなかお洒落です。

品質感もアウディ・クオリティですから今や申し分ありません。

 

かなり固めの足回りですが内装が軋むような事もありませんから安心して飛ばせます。

残念なのはメーターやスイッチ類など、そこココに“親会社”のアウディのパーツが流用されていることです。

私が普段アウディに乗っている事もありますが、ここはせっかくの非日常性が失われると言うか萎えてしまいます。

 

エンジン★★★★☆

スペックは5.2リッターV10DOHC40バルブ(560ps/8000rpm、55.1kgm/6500rpm)車名の数値は昔は排気量を意味しましたが今はこのパワーによります。

ちなみにLPはエンジン縦置きの意味ですね。

バンク角は90度です。10気筒に理想的な72度でないのは、「すこしでも重心を下げたいから」と「アウディの生産施設を使いたいから」ということです。

市販車で72度のバンク角を持つV10はレクサスのLFAぐらいですね。

 

それでもガヤルドでは爆発タイミングの問題には、わざわざ左右バンク用にクランクピンをわけ、18度のオフセットをつけることで対処しています。

左右のピストンが上死点に至る時期をずらし、いわば“仮想72度”のバンク角を実現しているというわけです。

 

実際90度のV10エンジンは実に低い位置にあります。潤滑システムは深いオイルパンを必要としないドライサンプを採用するなど凝った設計となっているのはランボルギーニのこだわりでしょう。

キーを捻るとエンジンは爆発的に始動します。

 

スロットルペダルは「ドライブ・バイ・ワイヤ」ですが、そのレスポンスには1ミリのずれも感じられません。
ただ実際の加速は想像の倍ほどのGが襲いかかります。

ほとんどの場面でフルスロットルを当てる前に目的の位置に達してしまいます。

 

このパワー感は同じ500馬力オーバーでも重量の重いAMGなどとはまったく異質のものです。

コンパクトで軽量なアルミボディを持つスーパースポーツならではの世界です。

しかし強烈な加速ですがNAなので特性自体はリニアなのは安心できる部分です。

 

サウンドはフェラーリほどには洗練されていません。

バリトン風の切れのあるサウンドは非常に野性味溢れるものでジビエ的な迫力と言うか強さがあります。
好みもありますが私はこの豪快なランボサウンドは大胆なドライビングスタイルとマッチすることもあってかなり気に入っています。

 

ミッションはロボタイズド6段MTたる「eギア」ですが「ノーマル」「スポーツ」の上を行く「コルサ」(レースモード)が加わっています。これはシフトスピードが40%も早くなりシングルクラッチの悪癖をほぼ感じさせません。

ただR8(V10、525ps)が先のマイナーでついにデュアルクラッチのSトロへ進化したので、こちらも近いうちに変更されると思います。

来年あたりにはブランニューの新型が発表される筈なのでそのタイミングで変更されるでしょう。

数少ない難点はこのミッションと、あとはポルシェはもちろん、フェラーリにすら搭載されるようになってきたアイドリングストップが無いということぐらいでしょうか?まあこの楽しさを知るとどちらも私には気にならない程度の問題ですが。

 

足回り★★★★☆

乗り心地はがっつり硬いですが、不快ではありません。

抜群の剛性を持つアルミスペースフレーム・ボディと硬いながらも確かにストロークし、良く動く高品質なサスペンションは信頼に足るものです。

4WDということもあってかなり飛ばしても安心感があります。

 

昔のランボではちょっと考えられないことですが、低い重心と締め上げられたコンベンショナルなサスなどによって今やフェラーリよりも安心できる限界特性を持っています。

センターデフは、アウディクワトロ御用達のトルセン式ではなく、シンプルなビスカスカプリングが用いられます。

トルク配分は、前:後=30:70がベース。
とにかく「4WD」「低い重心」「ESP」のおかげで、ガヤルドのスタビリティは磐石です。

星が半分落ちるのはやはり乗り心地が普段使いにはわずかに硬いこと。

切り替えスイッチがあればいいと感じました。

 

まあ価格も違いますが、やはり最新のフェラーリ(F12ベルリネッタ)では乗り心地がさらに洗練されていたので、あと一歩を期待してしまいます。

それと、これもeギア同様によく指摘される部分ですが、ブレーキのタッチがいまいちですね。

スポンジーというかここだけ大衆スポーツカーレベルかと?他の部分がずば抜けてがっちり骨太なだけにそのアンバランスが気になります。
もっと剛性感のあるものになれば全体のリズムとして申し分のない男のクルマなのにと感じました。

 

総評★★★★★

いやーそれにしても今回の試乗は楽しかったですね。

高速道路の入り口からフルスロットルを試すとローで制限速度の100km/hを越えてしまいます。

4WDをもってもホイールスピンを伴い豪快に加速してゆくさまはやはり他のクルマではなかなか味わえない異次元の世界です。

 

ハンドリングも申し分ありません。

ステアリングも非常に安心感が高くその接地感は手に取るようです。

振り回せる感で言うとフェラーリよりも上だと思います。

弾けるようなV10サウンドシャワーを浴びながら、いつまでも走っていたくなるクルマでした。

こんなクルマがあったら、本当どんなに嫌なことがあっても忘れられる気がします。

そしてまた新たな活力が得られる気がします。

 

それにフェラーリでなくランボというのもハズシが効いていてちょっといい感じではないですか?

アヴェンダドールではなくあえてこのガヤルドを普段使いでさらりと乗りこなすなんて超贅沢ですね。

こういうクルマに乗ると、これを手に入れるために今一度人生を頑張ってみようという気にすらなります。

そういう意味でもガヤルドはいまだに第一級のスーパーカーだとはっきり感じさせてくれました。

 

【スペック】全長×全幅×全高=4345×1900×1165mm/ホイールベース=2560mm/車重=1500kg/駆動方式=4WD/5.2リッターV10DOHC40バルブ(560ps/8000rpm、
55.1kgm/6500rpm)/価格=2533万1250円

 

(※この記事は2013年4月に書いたものです。有料版の記事の一部を加筆訂正し約1年遅れで配信しています。)

 

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