メジャーブランド嫌いに?
オヤジの好きなアクセラがそろそろフルチェンジと聞いて、最終モデルのチェックにマツダに飛び込んだのですが、あいにく試乗車がなかったのでAZワゴンに乗ってみました。
まあワゴンRは乗ったことがあるので同じなのですが、タダで帰るわけにも行かないということで?
●概要
ご存知のようにスズキワゴンRのOEMですね。
本家と同じく昨年の9月にフルチェンジされました。
このノーマル以外にスケルトンクロームのグリルをもつ外観と、黒基調にシルバーやイルミネーションで演出された室内の、カスタムスタイルというちょっと男性っぽい(子供っぽい)モデルが用意されるのも、本家のワゴンR スティングレーと同様です。
スタイル★★★
ワゴンRとの違いはグリルだけです。ワゴンRのアイコンともいえる縦長のライトも最近のビアンテやMPVといったマツダデザインとも偶然マッチしています。
5角形のフロントグリルとヘッドライトとの相性も本家よりマッチしているほどです。
ワゴンRのお決まりだった6ライトが捨てられたことも、前作と違いマツダの軽としてすっきり違和感なくまとまってる所以かもしれません。
まあウェッジシェイプが意識されている以外は、まったく無難で特徴のないデザインですが・・。
内装★★
パレットやタントのようなバリバリのハイトスタイルではありませんが、フルチェンでホイールベースが40mm伸ばされ室内長は100mmも伸びています。
セレクターは旧型のコラムからダッシュに移され視覚的に分かりやすくなっています。
先代同様の使いやすいベンチシートともあいまって、前後ともまったく不満のないスペースを得ています。
ただ、カラーや素材といったセンスの部分ではスズキに負けています。スズキはシックなブルーの生地を好んで使いますがマツダはこれまたまったく無難なグレーに終始します。
このところエクステリアではアグレッシブなイタリアンデザインを採るマツダもインテリアはどのクルマも精彩に欠けます。
エンジン★★★☆
最近の軽ときたら意外に普通に走るのには驚かされます。
街中で乗っている限りさしたる不満もありません。
直前に乗ったiQよりもトルク感が感じられたほどです。
試乗車はNA&4ATでしたが、ワゴンRの経験からするとCVTならもっといいですし、ターボならスポーティーささえ感じられる走りになります。
それにしてもターボとNAの両方に4ATとCVTの設定があるのはユーザーからするとややこしいです。多少高くともCVT1本でいって欲しいものです。
足回り★★☆
ここもターボモデルが欲しい所です。
一昔前に比べればもちろん軽の進歩幅は大きく乗り心地も安定性もがんばっていると思います。
このクルマの場合、バリバリのハイトワゴンと違って物理的にも有利ですから、サスの柔らかなNAモデルでもロールが気になる事もありません。
ただオヤジのようなクルマ好きにはステアフィールもボディ剛性も何もかもが物足りません。
柔らかくてももう少しコシがあるとか、フランスの安車のように足回りの取り付け剛性だけは強靭だとか、どこかに特徴があると楽しめるのですが。
何もかもが見事にバランスが取れていると言うかまとまっていて楽しみがないのです。この完璧なコストコントロールはある意味見事なのですが・・。
カスタムスタイルのような外観の悪い意味での破綻や異端ではなく、走りの方に少しその分のコストを回してスパイスをかけてもらえればクルマ好きにも楽しめる物になると思います。
ただAZ-ワゴンの名誉のために付け加えると最近乗った軽の中ではekワゴンよりは安心して走れました。
総合評価★★☆
ワゴンRは日本一売れているクルマで、方やこちらは・・。
同じクルマでも名前が違うだけで下取りも変わってきます。
それでも皆が乗っているクルマはイヤと言うならこちらがいいでしょう?まあさほどかわらにですが・・。
それに内装のセンスが本家の方がいいというのがこれまた辛いところではあります。
するとどういう需要があるのでしょう?やはりマツダ関係者の奥様の足か息子に買い与えるか・・?
その昔、三菱の役員専用車と言われたデボネアか?
そういえばマツダにもロードペーサーなんてのもありました!
AZといえばどうしてもミッドシップ&ガルウイング軽のAZ-1を思い出してしまいます。