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キャデラック ATS プレミアム 試乗

もしや最良のキャデラック?

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最新キャデラックのブランニューモデルですね。競合ひしめくDセグ・プレミアムクラスへの初参入です。

ご存知のようにこのクラスでは「BMW 3シリーズ」を筆頭に、「メルセデス・ベンツCクラス」「アウディA4」といった御大が牛耳っています。

ジャガーも一時「Xクラス」で参入しましたが、現在は撤退しています。

なかなか難しいクラスなのですね。

他には現在、「ボルボS60/V60」「レクサスIS」あたりが頑張っている程度です。

 

スタイル★★★★

注目のボディーサイズは全長4680×全幅1805×全長1415mmで新型クラウンより22cmも短いのですね。

でもこのデザインはどこから見てもキャデラックでその小ささを意識させません。
前後はそれなりに絞り込まれていますが、明快な直線基調のデザインと縦型のヘッドライトなどによってモダンな建築物のような印象となっています。

リアもたっぷりとしたフェンダーがボリュームを添えます。

しかし面がフラットな為、全体として直線的な印象は損なわれません。

トランクリッドに備わる特徴的なリアストップランプはスポイラーとしても機能するようデザインされています。

ちなみに最新モデルらしくCd値も0.299と優秀です。

「ATS」はキャデラックのデザイン思想「アート&サイエンス」を踏襲し、このサイズでもキャデラックが成立する事を見事に証明したと思います。

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  内装★★★★☆

 

ココも他のライバルを上回っているかもしれません。

ダッシュボードもレザーが張られ、センターコンソールは光沢のあるピアノブラックに塗装されています。

試乗車のレザーはブラックでしたが、外装が黒の場合はボルドーのようなシックな赤のレザーを組み合わせる事もできます。

グレードは「ラグジュアリー」439万と「プレミアム」499万の2種類ですがどちらもレザーが標準です。

上級グレードの「プレミアム」にはアダプティブクルーズコントロールや電子制御サスペンション、18インチホイール、追突防止オートブレーキなどが装備の違いです。

インターフェイスは自慢のCUEシステムが埋め込まれています。

各種インフォテインメントを直感的に操作できるのはアップル的です。

画面に手を近づけただけでメニューが現れ、タッチパネル操作すれば指に振動が伝わります。

フロントシートはサイズも掛け心地も満足のゆくものです。シートヒーターも標準でキープレーンアシストをオンにすれば、車線逸脱した場合、逸脱した側のニーサポートが震えてドライバーに注意を促します。

一方リアシートはあまり広くありません。

特にCピラーの部分が頭の横に近く少し気になります。ただシートサポートは良く飛ばされても安心感があるのは美点です。
そのあたりはスポーツセダンの文法を守っているともいえます。

またオプションの電動サンルーフはサンシェード付きで、12万750円というのも良心的な価格設定だと思います。

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 エンジン・ミッション★★★★

 

本国には2.5リッターや3.6リッター、4WD車などの設定もありますが、日本には2リッターターボ&FR車のみが導入されます。

このエンジンはかなりのハイチューン(276ps/5500rpm、最大トルク:35.9kgm/1700-5500rpm)でBMWやアウディなどの2リッターターボを上まわるスペックを持っています。

4気筒としては非常にスムーズで、あらゆる回転で振動はほぼ皆無です。

しかも回すとちゃんとスポーティーなサウンドも聞かせてくれます。

もちろん4気筒なので音質自体は高級とはいきませんが、粒の揃った上質なもので十分にスポーティーな音色です。

また6ATはスムーズでスピードの乗りも十分です。

特にSモードだと、減速時にブリッピングしてからダウンシフトし活発な印象を与えてくれます。簡単に必要なスピードが得られるので非常に運転が楽です。

またアイドリングやクルーズ時は非常に静かです。

これは音を出す事によってノイズを打ち消すBOSEのノイズ・キャンセリング・システムが効いていると思います。

上級のキャデラックにも引けをとらないプレミアムクラスの静粛性も確保されています。

 

足回り★★★★☆

 

ここも驚きの出来です。

以前に取り上げたCTSとはレベルが違います。

間違いなく現行モデルで最良の出来です。

キャデラックはATSのために“アルファ・アーキテクチャ”と呼ばれる、まったく新しい手法で車体をゼロから設計しました。

ボディは高張力鋼板と超高張力鋼板を広範囲に使い、アルミ素材も積極的に活用しています。

1台につき100mにもわたって接着剤の塗布も行っています。

結果、ATSは抜群の剛性感を持つボディと車両重量は1580kgという軽量化を両立させています。

このボディはライバルに対するアドバンテージと言えます。

ハンドリングはキャデラックのイメージを払拭するに十分な軽快さとリニアリティを得ています。

重量配分はBMWと同様、イーブンにこだわり、軸重は前790kg/後790kgに仕上げています。

驚くべきは電動パワステのフィールです。

これがまるで良く出来た油圧のそれのように抜群のフィールを持っています。

路面のフィールを正確に伝え、タイヤのグリップの限界は手に取るように分かります。

またステアリングの中立付近の据わりも素晴らしくクルージングも非常にリラックスできます。

この辺りは前々回に指摘したレクサスISの電動パワステと違う部分です。

また、この抜群のハンドリングとボディコントロールを持つサスペンションがスムーズなキャデラックライドと両立している事も驚きです。

タイヤは試乗車のプレミアムの場合18インチのランフラットですが、その硬さを意識させない乗り心地のスムーズさはちょっとこのクラスには例がないほどです。

ここははっきりと上級のキャデラックのシルキーさを備えていると言えます。

ダンパーがマグネティックライド装着車であったためかもしれませんが、このサイズでこの高級でスムーズな乗り心地を味わえる事はこのクルマのハイライトでしょう。

 

総評★★★★☆

 

それにしてもこの装備と内容でこの価格は安いですね。

ライバルのドイツ勢と比べ100万程度安い感覚です。

ラグジュアリーで439万円、上級グレードのプレミアムでも499万円です。

デザインが独特なのもキャデラックを選ぶ理由になります。

多くなりすぎたドイツ勢に対して明確なキャラクターを持つキャデラックを選ぶ事で差別化されたブランディングを演出する事もできます。

☆が欠けるのはやはり左ハンドルのみの輸入となることです。日本でも使いやすい適度なサイズでもあったので、これで右ハンドルだったら久々の5つ★だったのですが。

【スペック】全長×全幅×全高=4680×1805×1415mm、ホイールベース:2775mm、車重:1600kg、駆動方式:FR、エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブターボ、トランスミッション:6段AT、最高出力:76ps(203kW)/5500rpm、最大トルク:35.9kgm(353Nm)/1700-5500rpm、タイヤ:(前)225/40RF18 88W/(後)255/35RF1890W(ブリヂストン・ポテンザRE050A)、価格:499万円

 

 (※この記事は2013年6月に書いたものです。有料版の記事の一部を加筆訂正し約1年遅れで配信しています。)

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