マセラティ ギブリS 試乗 

ネガ多いもなかなか魅力的
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ギブリは今回で3代目ですね。

初代はスーパーカー世代にはお馴染みのモデルで、ギア在籍時代のジウジアーロがデザインしたクルマ。

2代目92年にデビューしたちょっと小柄でV6を載せた2ドアクーペでした。

そして、この3代目は2013年4月の上海モーターショーでデビューしました。
ちなみに車名の「ギブリ」は、北アフリカのリビアから地中海に向けて吹く熱風のことです。

まあ、このあたりはこのメルマガの読者ならご存知の事でしょう。

さっさと本題に入りましょう。

スタイル★★★★

全長は4971mmで、ホイールベースは2998mm、「クアトロポルテ」と比べてそれぞれ291mmと173mm短いです。

つまりこの小ささは主に長さに関してです。
高さに関しては20mmだけ、幅はたった3mmしか違いません。

ホイールベースは173mm短く、車重は60kgほど軽く、本体価格が300万円ほど安い、といったところでしょうか。

ちなみにボディーのCd値は0.31です。

スタイルはミニクアトロポルテです。

上から見るとフェンダーのふくらみが大きく、ウエストがギュッと絞っているあたりがスポーティーです。

またハイデッキでリアフェンダーにかけて立ち上がるキャラクターラインなどもあってかなりウェッジシェイプが強調されています。

低く感じるフロントもあってフロントから見ると豹がとびかかるかのような動物的な躍動感があります。

これはスポーツセダンとして良く出来たデザインだと思います。

ただ、今回はショールームで隣にクアトロポルテがいたことが問題です。

全長でやはり300mm近く長いそれは確かに優雅でギブリを圧倒します。

特にクチバシのように長く伸びたフロントオーバーハングが、マセラティの伝統であり特徴でもありますが、ギブリでは前後のオーバーハングを大胆に切り詰めたこともあって、その部分が少し窮屈です。

フロントグリルやCピラーに与えられた大きなトライデントのエンブレムでどうにか威厳を保っている感じです。

まあそれでもドイツのライバルに対しては十分にエモーショナルなデザインだとは思います。

内装★★★★

シートのデザインは流石に頑張っています。

サイズも大ぶりで横から見た時のクッションの分厚さなどは視覚的にも安心感があります。

実際かけ心地もいいですね。

イタ車らしくクッションがバーンと張ったシートは気持ちいいです。

リアシートも十分な広さです。

もちろんクアトロポルテほどのスペースも贅沢感もありませんが、スポーツセダンとして十分なスペースと並のセダンとは違う雰囲気があります。

それはデザインの細部によるものです。

例えばドアハンドルは大ぶりで切り上がったタイプで、これを操作するだけで特別なクルマに乗っている感覚を味わえます。

シートの素材は2種の本皮から選べます。

30万円のエクストラを払えばソフトな革になります。

カラーも白、赤、ブルー、茶、などから選べます。

このあたりがこのクルマの醍醐味ですね。

でも厳密には内装は先代のクアトロポルテからすると少し量産車的になりました。

例えばシフト横に付くサスの切り替えスイッチなどはプラスチック成形品を感じさせますし、ウッドパネルもコストダウンの跡がうかがえます。

何故かマセラティ特有の香りが無くなったのも少し寂しいですね。

昔のマセラティは乗り込むとちょっと甘い香りがしたものです。

まあ、そうした郷愁を求めるのは時代錯誤かもしれませんが。

トランクは意外に広いです。

容量は500リッターでリアシートは60:40の分割可倒式ですからなかなか使い勝手がいいです。

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エンジン★★★★

本国にはディーゼルやチューンの低い330psもありますが、日本に入るのはハイチューンのS、410馬力の3リッターの60度V6直噴DOHC 4バルブ、ツインターボです。

トランスミッションは通常のトルコンでZF製8段AT。最高速度は、この試乗したFRの「ギブリS」で285km/hとなっています。

パフォーマンスは素晴らしいです。

フェラーリの工場で作られるという新型のV6は軽くアクセルを踏むだけであっという間にスピードに乗せます。
その中速のレスポンスはスポーツセダンそのものです。

ただはっきりと中速タイプのようで高回転まで回してもさほどパワーの盛り上がりはありません。

音は低速から流石に大きめのチューンがなされています。

低音がベースですが少し乾いた軽快な音を聞かせてくれます。

この音を聞きながらドライブするのはイタリア車の楽しみですね。

ただ音も高回転まで回しても音質の変化は少なめです。

ここは先代のクアトロポルテのような変化に富んだモノでも情感に訴えかけるほどのモノでもありません。

モード切替はノーマルとスポーツの2つです。

差はそれほど大きくありませんがやはりスポーツの方が気持ちいいです。

少し気になったのはミッションが僅かにスムーズでないことです。

タイトなセットにしているのはいいですが、例えば減速時にロックアップの解除が遅れたかのようなショックが残ることが何度かありました。

足回り★★★★

サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクで、いずれもクアトロポルテと基本は同じシステムで、ダンパーは2段階にモード切り替え可能な電子制御可変式となっています。

乗り心地はイタリア車そのものです。

つまりテンション高め、爪先立った軽快なタッチですがスポーティーで快適です。ダンパーやブッシュのヒステリシスを綺麗に排除したようなクリアな乗り味は明らかにドイツ車とは違ったイタリア車の美点です。

これは例えばインプレッサのSTI tSとかアルピナとか一部の手の込んだチューニングカーだけが持っている感覚です。

その乗り心地を一部のイタリア車はノーマルで持っているのですね。

ただ厳密に言えば、細かな微振動はとれていません。

今回も新車だったこともあってか絶対値としての乗り心地は荒いと言えるかもしれません。

実際、ギブリから帰りに自分のアウディS8に乗り換えた瞬間に「ああ、なんてスムーズなんだ」と感じました。

でも、ギブリの乗り心地には独特の気持ちよさがあるのですね?揺れの絶対値としては大きいですがタッチがうまい。

金持ってないのに口が上手くてナンパ上手なイタリア人?とまではいいませんが、何故か楽しくて気持ちいいのです。

ハンドリングもいいですね。特にいいのはステアリングフィールです。
ここは前回のSクラスが酷かったので余計に感じますが、遊びが無くてスムーズで非常にリニアでしっとりとした高級感があります。

これは素晴らしいですね。

ここは変に可変レシオが入っていないことも利いています。

重量配分もいいですね。

先代クアトロポルテの初期型が採用していたトランスアクスルでもないですが、全モデルが50:50になっています。

4WDのQ4もありますが今回試乗したのは普通のFRです。

ハイパワーなこともあって僅かにリアの張り出しを感じました。

特に高速コーナーでパワーを駆けながら回るといった場面ではやはり緊張感が残りますね。

雨の日などはQ4のアドバンテージは大きそうです。

 

もし買うなら(買えたなら?)Q4にします。

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総評★★★★

確かにクアトロポルテと比べるとその贅沢感や味の濃さで負けますが、同クラスの5シリーズやEクラスと比べるとやはり乗っていて圧倒的に楽しいですね。

主に街乗りの楽しさです。高速になるとドイツ勢も差を詰めますから。
それとマセラティというブランドで1000万を切る価格もポイントですね。
これと抗するならドイツ勢ならM5やAMGを持ってきたくなります。

すると価格は1.5倍ですからね。

あとライバルはサイズ的にジャガーのXFR(1200万円)ぐらいでしょうか?

いずれにしてもこのギブリのマーケティングはなかなか見事で、実際かなり売れているそうです。

今オーダーしても半年待ちだそうです。

ドイツ車の重さに飽きた人、疲れた人にはなかなか楽しいクルマだと思います。

【スペック】ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4971×1945×1461mm/ホイールベース:2998mm/車重:1950kg/駆動方式:FR/エンジン:3リッターV6 DOHC 24バルブ ツインターボ/トランスミッション:8段AT/最高出力:410ps(302kW)/5500rpm最大トルク:51.6kgm(550Nm) / 1,650rpm/タイヤ:(前)235/50R18/(後)235/50R18燃費:9.6リッター/100km(約10.4km/リッター、欧州複合モード)/価格:967万円

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